妻が誰かと逃げてしまうのでは…幸せな家庭を築いた40代男性から「不安」が消えない理由
2020年09月17日 公開 2024年12月16日 更新
不安と戦うことをやめたら、不安がやってこなくなった
これでただちに不安がおさまったわけではありませんが、ジェームズの不安とのつきあい方が変わりました。
徐々に思考を追い払おうとあがくのをやめ、少々の不安の感情が浮かんできても放っておけるようになりました。
そのような時のジェームズは、自分自身や自分の考えについてあまり深刻にとらえず、その中にユーモアを見出せるようになったことに私は気づきました。さらには、自分の不安な考えを人に話すようにさえなりました。
すると驚いたことに、妻はほっとしたような様子で、「あなたはいつも落ち着いているから、自分のほうがおかしいのではないかと思っていた」と打ち明けたといいます。
彼もそのような気分になることがあると知って、プレッシャーが少し減ったというのです。ジェームズはパブで自分の不安をネタに友だちにジョークを言うまでになりました。
つい最近、ジェームズと偶然に会いました。予想通り、瞑想への熱意は変わっておらず、今も毎朝座っているそうです。
今でも状況によっては不安になることがあるものの、以前のように悩まされることはなくなったといいます。もう不安の感情に強くとらわれることはありません。
何よりも重要なこととして、今はもう不安を恐れてはおらず、したがって不安を追い払うためにたくさんの時間とエネルギーを費やす必要がなくなったといいます。
皮肉なのは、不安と闘うのをやめたら、そもそも不安があまりやってこなくなったことだ、と彼は笑って言いました。