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妻が誰かと逃げてしまうのでは…幸せな家庭を築いた40代男性から「不安」が消えない理由



2020年09月17日 公開

アンディ・プディコム(臨床瞑想コンサルタント)、訳:満園真木

世界の経済をも牽引する多くのリーダーや企業からも注目を集める「マインドフルネス」。瞑想などを通して、生き方や考え方を整えていく実践的な方法論である。

マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツ氏も、妻のメリンダ氏とともに「瞑想にはまっている」と語り、自身が懐疑的だった瞑想への信頼を深めたきっかけが、チベットの僧侶であるアンディ・プディコム氏の教えにあるという。

プディコム氏は、イギリスで瞑想普及のためのクリニック<ヘッドスペース>を開設するなど瞑想の普及のために活動を続けている。本稿ではその著書の邦訳版である『頭を「からっぽ」にするレッスン』より、そのエッセンスを紹介する。

※本稿はアンディ・プディコム著『頭を「からっぽ」にするレッスン 10分間瞑想でマインドフルに生きる』(辰巳出版)より一部抜粋・編集したものです。

 

順風満帆の人生を送っているように見える男性が、不安の感情から逃れられない理由

ジェームズは40代の既婚男性で3人の子どもの父親です。仕事は順調で、バリバリ働いている一方で私生活も充実しています。

このような人が、不安に悩まされていると訴えてクリニックに来たというのは意外かもしれません。表面に見えるものと、内面で起こっていることがまったく違う場合もあるということは忘れられがちです。

ジェームズは自分の不安について語りました。妻が誰かと逃げてしまうのではないかと不安になり、子どもが怪我をするのではないかと不安になり、両親の健康のこと、仕事や部下のことなどで不安になります。さらに自分のことでも不安になります。

しょっちゅう病院に行ったり、インターネットで調べたりして、自分がかかっている可能性のある病気を探しています。

人からは、彼がどれだけラッキーか、どれだけすばらしい人生を送っているかと言われるので、つねに不安に悩まされているとはとても言えません。

何もかもうまくいっているということは、それだけ失うものが多いということであり、だからよけい不安なのだと説明しても、わかってもらえるはずがありません。

不安について考えるとますます不安になり、しだいにそんなふうに感じている自分に罪悪感が湧いてきて、自分はおかしくなりかけているのかと不安になるのです。

 

不安を解消しようとすればするほど、泥沼にはまっていく

瞑想を思いついたのは、テレビ番組で見たことがきっかけでした。自分とは縁遠いものに思えたけれど、なんでもためしてみようと決心しました。

言うまでもなく、彼は瞑想についてよくある先入観を抱いてクリニックにやってきました。瞑想とは、思考を止め、不快な感情のすべてを心から消すことだと思い込んでいたのです。

けれども、彼は白紙の心と、新しいものを受け入れようとする姿勢ももっていました。すぐに瞑想のテクニックをあらゆる機会に取り入れようとするほど意欲的でした。

ジムでの運動中や、昼食を食べている時、子守りをしている時などにマインドフルネスを取り入れました。また、すぐに毎日約20分の瞑想が習慣になりました。

熱意がつねに結果に結びつくとは限りませんが、ジェームズの場合はそれがものを言ったようです。私の目から見ても、彼は日ごとに気分が楽になっているようでした。

私たちは、一般的なものから特に不安に対するものまで、複数のテクニックをためしました。ほとんどは、ジェームズが不安な考えとどうつきあうかに的を絞ったものです。

彼はそれらをつねに「取り除かなければならない問題」だと考え、全力で抵抗するあまり、ほぼ一日中それらの考えと闘っていました。

これはよくある反応ですが、ジェームズはこれらの感情に抵抗することで、緊張状態をつくりだしていただけでなく、思考を具体的なもののように扱うことで状況を悪化させていました。

ですから、「不安そのものに向けて瞑想するのをやめて、不安に抵抗する自分の心に注目しなさい、不安そのものは放っておけば自然にあらわれては消えるものだから」と私が言ったことに、ジェームズはかなり驚いたようです。

しばらくすると、不安をコントロールしようとする自分の強迫観念が、実際には不安を増幅させていることが彼にもわかってきました。そしてこの傾向を意識するようになるにつれ、状況も少しずつよくなってきました。

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不安と戦うことをやめたら、不安がやってこなくなった >



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