「自分のことばかり考える人」が本を読んでも身にならない理由

理系は「逆算」で考える習慣がついている

理系はとにかくムダを排除しようとします。非合理的な行いは極力避けます。そのために理系が意識しているのは「逆算思考」です。

理系は数学であっても科学であっても、常にゴールから逆算して考えることを習慣にしています。科学なら「こんな結果が得られる」という仮説がすでにあって、それを論理的に証明するために実験に取り組みます。

また、成果を出すことに焦点を合わせて、その成果から逆算してルート設計をすることを「バックワード・デザイン（逆向き設計）」といいます。

これは、米国ニュージャージ州にある団体「真正の教育」の代表であるグラント・ウィギンズと、メリーランド評価連合の会長を務めたジェイ・マクタイが提唱したものです。

ビジネスシーンでの活用を想定した読書なら、リターンを最大化する必要があります。そのためには、問題解決の精度や最終的な評価を重視しなければなりません

逆算思考で本を読んだ後の理想像の設定を行い、一切ムダのない問題解決のルートを進んでいく楽しさを、今の読書に加えてみてはいかがでしょうか。