「服選びで失敗しない」ために知っておくべき“自分の骨格タイプ”
2020年10月22日 公開
人は皆同じように見えても、よく観察すると骨の形が異なる…長年、多くの方のトータルファッションをサポートしてきた豊岡舞子さんは、自らの経験からファッションにおいて重要な要素は「骨格」にあると確信したという。その経験から「骨格診断」を通して、ファッションに悩める多くの人にアドバイスを贈り続けている。
本稿では、豊岡氏の著書『失敗しない服選び理論』より、骨格のタイプから「何が似合うのか」を自分で知るための基本的な知識を語った一節を紹介する。
※本稿は豊岡舞子著『失敗しない服選び理論』(インプレス刊)より一部抜粋・編集したものです。
ファッションは“自分に似合っていること”が最大の鍵
人は、毎日何かしら服を着なければなりません。ファッションにそれほど興味のない人は、毎朝着る洋服を選ぶのが面倒に感じることもありますよね。
アップルの共同創業者であるスティーブ・ジョブズは、いつでも黒のタートルネックTシャツにジーンズ姿だったのでトレードマークと化していましたが、同様にいつも同じ組み合わせの洋服を着て“制服化”している人もいます。
かくいう私は今でこそファッションに携わる仕事をしていますが、何を隠そう、元々は洋服に興味がありませんでした(笑)。
学生の頃は制服があったので、着ていく服に悩むことはありませんでしたが、大学生になったとき「着ていく服がない!」と困ったタイプです(笑)。
そういう人はどうするかというと、周りの人が買っているブランドと同じものを買うのです。私は、どこで何を買っていいのか皆目見当がつかなかったので、とりあえず友人などが着ているのと同じブランドの服を買いました。あるいは、妹の買い物にくっついて行き、妹が買うのと同じお店で買ったりしていました。
一昔前は、以前の私のようにファッションに特別な思い入れがなくても、人と同じものを着ていればそれほど困ることもありませんでした。
自分の着ているブランドやファッションが好きなわけではなく、「変に見えないから」という理由で服を選んでいる人も意外に多かったものです。流行りの服を着ていれば間違いないという理由から着ていた人も多いでしょう。
たしかに昔は、「流行に乗っていないと恥ずかしいから」「人と同じものを身に着けていると安心だから」という理由で、雑誌のモデルが着ている服を真似する人が多くいました。流行の服を着ていれば、友達が「かわいいね!」「かっこいいね!」といってくれるし、学校の仲間グループで浮くこともありません。
つまり、人の真似をする(同じである)ことで社会性も保っていられたのです。
思い出してみてください。同じグループの人は、だいたい似通ったファッションの人が集まっていませんでしたか?
1人のファッションが伝染(?)してグループに広まっていくこともあったでしょうし、同じファッションの人が自然とグループになっていくこともありました。
「流行り物」から「本当に似合う物」の時代になった
しかし、現在はファッションを含めて「在り方」の価値観が変わってきています。今はSNSなどで自らが発信し、“いいね”をもらう時代です。
つまり、個人にスポットライトが当たる時代なのです。
自分なりのコーディネートを発信している人もたくさんいます。人と同じものを求めていた価値観から、現在は人とは違う、自分に似合うものを求める価値観に移行してきています。
洋服も、以前はデパートやセレクトショップで買うのが主流だったのに対して、今では様々なネットショップで閲覧し、自分に合ったものを探して購入する人が増えています。
「今季はクラシカルな服が流行る」「淡い色が流行る」などの全体的な流行はありますが、「これさえ身につけていれば間違いない」というような服はなくなりつつあるのが現代です。
「流行っていないものを身につけるのが恥ずかしい」というのは昔の価値観で、「自分に似合っていないものを身につけるのが恥ずかしい」というのが現代の価値観です。
自分らしさが十分に出ているか、真似や借り物ではなく、自分に似合っていることが最大のマナーともいえます。
昔と現代の価値観の違いをわかりやすく並べてみましょう。