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生き方

「イライラ」は制御できる? 感情を上手にコントロールする人の朝習慣

和田秀樹(精神科医)

2022年07月12日 公開 2024年12月16日 更新

 

まずは自分の性格の"偏り"に気づく

いつも他人の行動が目についてしまい、ことあるごとにイライラしている人がいます。たとえば、いつも時間厳守を心がけ、待ち合わせ場所に必ず5分前に着くように行動している人は、少しでも時間に遅れる人のことが気になります。

「どうしてあの人は、いつも時間にルーズなのだろう?」と考え、頭にきて、つい意見を言いたくなります。同様に、きれい好きの人は、片づけられない人のことが気になります。

「毎日少しずつ片づければいいのに。あんなに散らかった部屋によく住んでいられるものだ」などと考えて不機嫌になるわけです。

でも、たいていの人は、少しくらい時間に遅れたり、部屋が散らかっていたりしても、そこまで目くじらを立てません。怒っているのはその人だけ、というケースは多いのです。

時間に遅れたり、部屋を散らかしたりする人は、別に他人を挑発する目的で、わざわざ神経に障るように行動しているわけではありません。

つまり、不機嫌になるのは他人のルーズな行動のせいではなく、自分が極度に時間に厳しく、きれい好きな性格だから。性格が偏っているからこそ、相手の行動がいちいち気になるわけです。

 

どんな人でも偏っている分野はある

常に不機嫌な人は、自分の性格に偏りがあるという事実に気づいていません。けれども、「自分の性格は正常で、相手の性格が偏っていて非常識だ」と考えている限り、いつまでも不機嫌な感情から抜け出せなくなってしまいます。

そこで大切なのが、自分の性格の偏りを認めることです。どんな人でも、普通よりも過敏に反応してしまう分野を1つや2つは持っているものです。

「自分は人よりも時間に厳しい人間なんだな」などと素直に認めてしまえば、感情的にならずに他人の行動も冷静に受け止めることができます。

普段自分がどんなときに不機嫌になりやすいか、職場の人や家族、友人などに尋ねてみるのも1つの手です。自分の性格の偏りに気づけば、相手に振り回されることもなくなります。

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朝のゴールデンタイムを大切に使う

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