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コレステロールが老化予防に!? 医師が語る「若さを保つ」習慣

和田秀樹(精神科医)

2022年08月22日 公開

 

必要になったら迷わず老眼鏡をかける

「最近のお年寄りは、昔より若々しい」─そう感じている人は多いと思います。

確かに平均寿命が延びるにつれ、臓器や筋肉、運動神経、それにルックスも含めて全体的に老化のスピードも落ちているようです。

しかしなぜだか、目や耳などの感覚器官ではほとんど昔と変わらず、一定の歳になるとそれなりに加齢現象が現れてきます。特に目は、テレビやパソコンなど目の負担になるものが身の周りに多いせいか、40代くらいで老眼になる人も少なくありません。

ところが、それまでずっとメガネを使用していた人はともかく、視力は至って正常・良好だった人は特に、老眼鏡をかけたがらない傾向にあります。

これには、自らの肉体が「老化」しているという現実を認めたくない、という心理も働いているのでしょう。

しかし、新聞を読むのにいちいちしかめ面しているのも年寄りくさいものです。それに、文字が見えにくくなると「読む」ことが億劫になり、新聞や本も読まなくなりがちです。

そのことによる脳への悪影響を考えたら、ここは観念して、早めに老眼鏡をつくることをお勧めします。

 

笑うことで免疫力がアップする

「笑う門には福来る」─これはどうも、科学的にも真なりのようです。

ある医師の実験で、お笑いを劇場で観た後には観る前より免疫細胞として働くリンパ球の一種「NK(ナチュラルキラー)細胞」がほとんどの人で活性化したという結果が出たそうです。

これはすなわち、「笑うことで免疫力がアップする」ことを意味しています。

特にがんなどの予防に効果があるのではと注目されているのですが、免疫力がアップすれば、病気にかかりにくくなり、病気になっても治りやすくなります。

何かしら病気になれば、体のあちらこちらの機能が低下、脳も体の一部ですから当然影響を受けます。気力も低下します。大病をして一気に老け込むことはよくあることです。

アンチエイジングの実は最も基本にして必須のことは、当たり前すぎて忘れがちですが「病気にならない生活」を送ること。そのためにも、常に「笑い」を生活に取り込むのです。

私自身はあまりテレビのお笑い番組はお勧めしませんが、喜劇映画や落語など「脳をくすぐる笑い」に触れることは大切です。

しかし何よりお勧めなのは、日常生活のなかで家族や友人たちと笑い合える関係、笑いの絶えない空間をつくりあげることです。

 

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