弱さと向き合うことは「本当の自分を知ること」
弱さを克服しようとする人がいる一方で、自分の弱さを見つめ直した結果、自分の弱さから逃げ続けていたことがわかった人もいるはずです。
でも正直、それで特に今自分が困っていない、迷惑をかけていないのならば、克服しなくてもいいのではないでしょうか?
そもそも完璧な人間などいませんし、視点を変えれば、それは個性と受け取ることもできます。人生で満点を目指す必要などないのです。60点、上等です。
多少の弱さならば、抱えて生きていても、抱えていること自体忘れると思います。それはそれで、いい人生です。問題なのは、弱さから逃げている結果、現状がうまくいっていないケースです。
この場合は、手を打たなければなりません。たとえば、
・話すことが苦手で、職場のコミュニケーションに支障をきたしている
・細かい作業が苦手すぎて、事務処理作業でミス多発
・体力がなさすぎて、通勤ですら息切れする
ただし、ここでも「弱さを強みに変えよう」といった発想を持つ必要などありません。現状をうまく切り抜ける程度のレベルアップで十分だと思います。
職場では最低限の意思疎通が取れればいい。多少迷惑をかけても、大事故につながるミスさえしなければいい。通勤できる体力さえつければいい―。それで問題ありません。
汚くてゴチャゴチャしていた鞄の中身が少しでも綺麗になり、後回しにしていたメールの返信が少しでも早く返せるようになれば十分成長しています。人並みまでレベルアップできたら合格点をあげましょう。
私自身の経験に置き換えてみれば、口下手な自分が人並みに話せるようになっただけで、本当は十分だったのです。
それなのに、身の丈を超えた目標を求めると、理想の自分という虚像に踊らされてしまいます。
弱さと向き合うことは、「本当の自分を知る」第一歩。そこで、身の丈に合った目標を設定できれば、本当の意味での自信を身につけ、適切に成長していけると思います。