流行に敏感なコンビニエンスストアには、実は体にいい食材がたくさんあります。上手にコンビニを利用して、手間をかけずに、健康的な食生活をしてみませんか。(取材・文:高橋裕子)
※本稿は、月刊誌『PHP』2023年12月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。
コンビニで買える食品は便利だけれど、不健康?
たしかに、お弁当やカップ麺ばかりでは、健康的とは言いづらいですね。しかし、日本人の健康意識の向上とともに、コンビニの商品でも「糖質〇%オフ」や「一食でたんぱく質◯g」といった表示をよく見かけるようになりました。
カット野菜やジュースなどで野菜が手軽にとれ、ひじきの煮物や切干大根、サバの塩焼きなど和食の総菜も充実。食べきりサイズが増えて食品ロスも少なく、体にいい食品選びは容易になっています。
ポイントは栄養バランスです。さっそくいつものコンビニご飯をバランスのとれたメニューに変身させる方法をご紹介しましょう。
食品選びのポイント
ポイントは次の2つだけ。細かいことは抜きにして、ざっくりと考えましょう。
・ 「主食1+主菜1+野菜1」を単品でそろえる
お弁当や丼ぶりものには複数の食材が入っていますが、糖質や脂質をとりすぎてしまいがち。栄養バランスを考えるなら、「主食(炭水化物)1+主菜(たんぱく質)1+野菜(ビタミン、ミネラルなど)1」を単品でそろえるのが基本です。
焼き肉弁当などで、どうしても手っ取り早くすませたいときは、これを主食のごはん1、おかずの肉1とカウントし、サラダなど野菜を1品プラスすればOKです。
栄養成分表示をチェックする
コンビニで買える食品の袋や箱には、熱量(カロリー)、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量などが書かれた栄養成分が表示されています。
選ぶときにはこの表示を確認して、必要な栄養素がどのくらい入っているのか、カロリーや食塩が多すぎないかなどを確認したうえで購入しましょう。
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1日に必要なカロリー(kcal) =目標体重(kg) ×身体活動量(表1)
1日あたりの塩分摂取目標量は男性7.5g未満、女性6.5g未満
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【身体活動量の目安】
・デスクワークが中心 25 ~ 30kcal
・立ち仕事が多い職業 30 ~ 35kcal
・力仕事の多い職業 35kcal
【栄養成分表示例】 (チルドハンバーグ1 袋160g 当たり)
エネルギー321kcal /たんぱく質15.4g / 脂質21.9g / 炭水化物17.4g(糖質13.7g、食物繊維3.7g) /食塩相当量2.4g
参考:厚生労働省「日本の食事摂取基準(2020年版)