ラーメンは意外に健康的
外食もおすすめです。私は、ランチにラーメンの食べ歩きもしています。
ラーメンは「体に悪いもの」の象徴のように言われがちですが、それはひと昔前の話。今のラーメン店では、店によっては20~30種類の食材を使ってスープをつくっています。つまり、20~30品目入りのすばらしい栄養食なのです。トッピングを追加すれば、さらに品目数が増えます。
なお、私はなるべくスープまで飲み干すようにしています。私は低ナトリウム血症になりやすいので、塩分はむしろ必要でもあるのです。
みなさんも、「飲みたい」と感じるなら、飲んでいいと思います。それは、体が求めているということだからです。
誰でも加齢によって動脈硬化が起こるというお話をしました。固くなった血管で、酸素やブドウ糖を体中に届けるには、ある程度の血圧が必要です。体はそれを知っているから、塩分を欲するのです。その声に、素直に従いましょう。
つまるところ、「食べたいものを食べる」ことが、やはり一番なのです。
喫煙者だから早死にするとは限らない
タバコには、たしかに害があります。よく言われるように肺がんの原因になるほかにも、ニコチンには血管を縮める作用があるので、血流が悪くなります。体内に血がめぐらず、脳への酸素の供給も減ります。つまり、喫煙していると頭の働きが悪くなる可能性があります(人によっては冴えるようですが)。
一方で、最近、ニコチンにはアルツハイマー型認知症を防ぐ効果があるという研究結果も出ています。一概に、タバコは脳に悪いとは言えないのかもしれません。
もう一つ、意外性のあるデータを紹介しましょう。
浴風会病院で、高齢者施設の入居者を対象に、喫煙者と非喫煙者の病気や寿命の状況を10~15年にわたって追跡調査した結果、両者の「生存曲線」はほとんど変わらなかったのです。
生存曲線とは、「どれだけの年月が過ぎれば、どれだけの方が亡くなるか」を示した点をつないだ曲線です。つまり、喫煙者も非喫煙者も、余命に差がなかったということです。
30代や40代なら、将来の疾患リスクを減らすうえで、禁煙に意味があるでしょう。しかし、タバコを吸い続けて60歳になり、それで健康なのであれば、したいようにしていいのではないでしょうか。
「タバコは体に悪い」「副流煙があるから周りの人の体にも悪い」「臭いも迷惑」とさんざんな言われ方をして、喫煙できる場所の制限も厳しくなっていますが、非合法なわけではありません。20歳を超えていれば、誰でも吸う権利はあります。
吸うとリラックスしていい気分になれるなら、人に迷惑をかけないかたちで、それを楽しめばいいのではないでしょうか。