無理な禁煙は免疫機能を低下させる
「QOL」という言葉をご存じですか? Quality Of Lifeの頭文字を取ったもので、日本語に訳すと「生活の質」です。
高齢期のQOLは、単に長生きすれば高くなるわけではありません。快適さ、楽しさ、充実感といったものを感じながら生きることが大切です。タバコは健康によくないことがわかっていますが、タバコ好きな人が無理をして禁煙すると、QOLが著しく下がります。
さらに、タバコを吸いたいのに吸えないと、かなり大きなストレスがかかります。ストレスには免疫機能を下げる作用があり、がんの発生因子にもなります。長生きのために節制したつもりが、逆に寿命を縮めることもあり得るのです。
お酒を飲むなら誰かと一緒に
お酒も同様で、好きなら、やめる必要はないでしょう。私もワインが好きなので、心の潤いになるのはとてもよくわかります。ストレス解消のもっとも身近な方法でもありますから、適量を守りつつ楽しむのがいいでしょう。
問題は、適量を守れないときです。お酒には、依存症の危険があります。酒量が増えやすいのは、一人で飲んでいるときです。そばに誰もいないとブレーキが利かず、いつしか酒量が増えていきます。ですから、飲むならばなるべく誰かと一緒に飲むこと。できれば、家の外で飲むほうがいいでしょう。
楽しく話しながら飲めば、ストレス解消効果も倍増します。誘う相手がいないときも、お店のマスターと話すなど、コミュニケーションとセットでたしなむのがいいでしょう。