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朝食に甘い菓子パンは避けるべき? 認知症のリスクを高める“10のNG習慣”

白澤卓二(お茶の水健康長寿クリニック院長)

2025年06月24日 公開

ついやりがちな生活習慣のなかには気づかないうちに脳にダメージを与えるものも。長年続けていると認知機能低下の要因になります。ボケないために、やらないほうがいい10の習慣を紹介します。(構成・文:大政智子)

※本稿は、『PHPくらしラク~る♪』2024年6月号より内容を抜粋・編集したものです

 

こんな生活を続けていたら認知症の危険性が高まる

【NG1】朝食は甘い菓子パン

認知症の大半を占めるアルツハイマー病は「脳の糖尿病」「第三の糖尿病」と呼ばれるくらい、血糖値コントロールの悪化が関係しています。甘い菓子パンは血糖値を急上昇させる危険な食べ物の代表。ときどきならまだしも毎日食べていたら、ジワジワと脳にダメージを与えます。
甘い菓子パンを食べるのはいますぐやめましょう。ドーナツやケーキ、甘い和菓子など、血糖値を上げるものは脳にダメージを与えると覚えておきましょう。

【NG2】手抜きの歯磨き

近年、認知症と歯周病との関係が指摘されています。九州大学の研究グループが、歯周病菌が血流にのって脳内に侵入し、アルツハイマー病の要因とされるアミロイドβが脳に蓄積するのを促しているという研究報告を発表して話題になりました。歯のケアをおろそかにすると歯周病に直結します。甘いものを控える、食べたあとや寝る前には歯磨きをする、定期的に歯科クリニックに通うなどして、口の中のケアをしましょう。

【NG3】テレビ番組を見てイライラ

ストレスがかかるときに分泌されるコルチゾールというホルモンは、一定量を超えると脳にダメージを与えることがわかっています。テレビに限りませんが、わさわざ腹立たしくなるような芸能や政治の話題を見るなど、ストレスを感じるような状況は避けましょう。

【NG4】胃の調子が悪くて胃薬が手放せない

アメリカ・ミネソタ大学公衆衛生学部教授が、胃痛や胸焼けを改善するプロトンポンプ阻害薬(PPI)を長期間処方されている高齢者は、認知症を発症するリスクが高まる可能性があるという研究報告を発表しました。毎日のように服用するのはやめましょう。

【NG5】ランチはハンバーガー

ハンバーガーとポテトのセットは、手軽で安価なランチとして人気ですが、野菜不足に陥りやすいですし、オメガ6系脂肪酸の巣窟です。体内の炎症は脳にダメージを与えるだけでなく、血管の老化を早め、動脈硬化のリスクが高まります。健康のことを考えると食べないほうがいいでしょう。オメガ6系脂肪酸はハンバーガーだけでなく、調理油に使っているコーン油や大豆油のほか、加工食品に多く含まれています。現代人は過剰摂取しがちなので、食べ過ぎに注意しましょう。

【NG6】近距離の移動も車やバイク

移動するときに車やバイクなどを使っている人も要注意です。もし運動する習慣がないのであれば、その影響は深刻です。脳だけでなく全身へのダメージに。運動不足は認知症だけでなく、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病のリスクになります。車やバイクでの移動を完全にやめることは現実には難しいでしょうから、意識して歩く時間をつくるようにしましょう。

【NG7】甘い缶コーヒーで気分転換

NG1の甘い菓子パンと同じく、甘い缶コーヒーも脳に大きなダメージを与えます。缶コーヒーだけではありません。砂糖がたっぷり入っている甘い飲み物は、血糖値を急上昇させる危険な食べ物であることを覚えておきましょう。アメリカ・カリフォルニア大学の研究によると、甘くてカロリーの高い飲み物を1日1杯以上飲む人は、飲まない人に比べて脳卒中のリスクが21%も高かったそうです。脳卒中による認知症もあります。飲まないほうが賢明でしょう。

【NG8】唐揚げと缶チューハイで晩酌

脂身の多い肉を高温で揚げた唐揚げは、血管にダメージを与えるトランス脂肪酸や老化物質AGEがたっぷり入っています。脳のことを考えたら揚げ物はできるだけ避けたいものです。魚を食べようとフライで食べている人は、メリットよりもデメリットが上回るので、刺身や焼き魚など揚げ物以外のメニューを選ぶことをおすすめします。どうしても揚げ物が食べたいのであれば、酸化しにくいオリーブオイルを使って自炊しましょう。アルコールも脳へのダメージになるので飲み過ぎ注意です。

【NG9】晩酌後はタバコで一服

タバコは「百害あって一利なし」です。がんの要因と言われていますが、脳にもダメージを与えます。タバコを吸う人は吸っていない人に比べて、大脳皮質が薄くなっているという研究報告もあります。家族全員、いますぐ禁煙しましょう。

【NG10】スマホを見ながら就寝

スマートフォンやパソコン、テレビの画面から出ているブルーライトには、脳を覚醒させる働きがあります。熟睡できなくなるので、睡眠前はこれらの電源をオフにして見ないようにしましょう。リラックスして過ごすことが大事です。

 

脳を元気にする食べ物とOK習慣を取り入れよう

【できるだけ避けたいもの】

●パン、パスタ、中華めん、うどん、そうめんなど小麦製品
●クッキー、ケーキ、あめ、清涼飲料水など砂糖を含む甘いお菓子や飲み物
●乳製品
●加工食品
●パイナップル、メロン、柿などGI値の高い果物
※GI値:食後血糖上昇率

【食べ過ぎ・飲み過ぎに注意】

●穀類、糖質の多い野菜(じゃがいも、とうもろこし、えんどう豆、かぼちゃ)
●脂身の多い肉
●水銀の多い魚(まぐろ、かじきまぐろなど)
●アルコール全般

 

【毎日食べたいおすすめの食べ物】

●アブラナ科の野菜(ブロッコリー、カリフラワー、キャベツなど)、葉物野菜(香菜、ルッコラ、ケール、ほうれん草、レタスなど)、香味野菜(にんにく、しょうが、わさびなど)、海藻、きのこ
●天然の青魚と小魚(さけ、さば、いわし、さんま、ちりめんじゃこ、桜えびなど)
●発酵食品(納豆、ぬか漬け、キムチ、発酵調味料など)
●卵
●オリーブオイル
●プレバイオティクス食品(菊いも、玉ねぎ、長ねぎ、さつまいもなど)
●ベリー類など低GI値の果物
●ハーブティー、紅茶、緑茶、コーヒー(無糖)
●ワイン(1日2杯まで)

 

【OK習慣】1日30分の有酸素運動は最高の脳トレ

運動が認知症予防になることは、たくさんの研究で明らかになっています。アメリカ・ピッツバーグ大学で行なった研究では、有酸素運動で脳の海馬の神経細胞が増えることがわかっています。一般的には認知症予防には1日合計30分程度の有酸素運動がいいとされています。

【OK習慣】1日7時間の睡眠を。脳のデトックス時間

アルツハイマー病の要因とされているアミロイドβなどの老廃物は、睡眠中に洗い流されていることがわかりました。睡眠は脳の掃除をする大事な時間です。睡眠時間が短いと脳が萎縮するスピードが速くなります。1日7時間以上の睡眠時間を確保しましょう。

 

【白澤卓二(しらさわ・たくじ)】
医学博士。白澤抗加齢医学研究所所長。千葉大学医学部卒業後、東京都老人総合研究所、天堂大学大学院教授などを経て現在に至る。寿命制御遺伝子やアルツハイマー病の研究が専門。テレビや雑誌、書籍などのわかりやすい健康解説が人気。

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