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顔に病気はあらわれる?!~貧血、肝臓病、腎臓病、血流不全

石原結實(医学博士/イシハラクリニック院長)

2017年12月03日 公開 2024年12月16日 更新

※本記事は、石原結實著『病気のサインを見逃すな!』(PHP文庫)より一部を抜粋編集したものです。

 

顔にあらわれる病気のサイン

医師ではない一般の人達も、「血色がよくてお元気そうですね」「少しお顔の色がお悪いですが、ご体調を崩されてはいませんか」などと言って、顔のツヤ、色……などから相手の健康状態をある程度判断できるものです。これは顔の表面の皮膚を流れている血液の状態が、外見から読みとれるからです。

顔色は、うすい赤(紅)色を呈していると「健康色」です。この「赤味」は、顔の表面を走っている血管の中の赤血球の「血色素」(ヘモグロビン)の色を反映しています。
 

顔色が白っぽい

貧血(赤血球、血色素〈ヘモグロビン〉が少ない)

単に色白の人や低血圧傾向の人も青白っぽく見えることがあるので、確実に貧血があるかどうかを診断するには、眼瞼結膜(下まぶた)の色あいを確かめる必要があります。それには鏡を見ながらアカンベーをして、他人と比べるとよいでしょう。眼瞼結膜の色がうすいと「貧血」です。

成人になっての貧血は、体内のどこかから出血している可能性が高いです。したがって、胃・十二指腸潰瘍、痔、ガン、女性の場合は子宮筋腫(による経血過多)などの有無を病院で調べてもらった方がよいでしょう。
 

顔色が黄色~黒ずむ

肝臓病・腎臓病

顔だけでなく、全身の皮膚が黄色になるのは黄疸で、肝臓、胆のう、すい臓に何らかの病変(肝炎、肝臓ガン、胆のう炎、胆石、胆のうガン、すい臓ガン)があることを示します。

健康な人でも人参やミカンを食べすぎると、その中に含まれるカロチン(黄色色素)が血液中に多くなり(カロチン血症)、全身の皮膚が黄色くなることがあります。

しかし、この時は、白目(眼球結膜)は黄色くはなりません(黄疸の時は全身の皮膚が黄色くなる前に白目が黄色くなります!)ので、肝臓病、胆のう疾患(胆石、胆のうガン)、すい臓病などとの鑑別のポイントになります。

肝臓病(肝炎、肝硬変、肝臓ガン)が長引くと、血液内の老廃物が十分に解毒できず、血液が汚れてきます。すると、その色を反映して、顔色が黒ずむのです。

腎臓病でも、血液中の老廃物が尿として十分に排泄されないため血液が汚れ、顔色が黒ずみます。しかし、腎臓病の場合は、はじめに「目の周りが黒ずんでくる」という特徴があります。目の周りは皮膚がうすいため、早めに血液の汚れの色を反映するからです。

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顔色が赤黒い

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