「仕事の達成感がない」「成長の実感もない」を劇的に変える"PDCA"
2019年02月22日 公開
別名「成功の鍵」と呼ばれるKPI
<ステップ(2)KPIを決める>
Planを立てるうえで効果的な数値目標が2つあります。それは「KGI」と「KPI」です。
「KGI」はKey Goal Indicatorの略で、ゴールの状態を示す重要な指標という意味です。売り上げや利益など最終的な目標数値と考えてください。こちらはわかりやすいと思います。
「KPI」はKey Performance Indicatorの略で、ゴール達成のための重要な活動を見極めて数値目標で表したものということになります。こちらはちょっとイメージが湧きにくいかもしれませんね。
このKPIを見つけ出すためには、「活動や数値を分解する」ことが有効です。KGIの数値を分解することでわかることもあります。
たとえば営業活動であればKGIである売り上げは「提案数×成約率」に分解できます。すると提案数と成約率、それぞれを上げるための活動としてさらに分解することができます。
その結果KPIとして、訪問数、提案数、意思決定者に合った回数……などが候補として挙がってきます。
KGIとKPIは言い換えれば、結果指標と先行指標です。
結果指標であるKGIの達成に向けて、KPIは日々の行動で直接コントロールできる、つまり今何をしたらよいのかがわかる数値だとご理解ください。
KPIは初期段階の仮設であり、実行しながら精度を上げていくべきものです。実行前にKPIの設定に力を入れすぎてなかなか実行に移せないよりも、素早くKPIの仮説を立てて行動して早く失敗することで軌道修正も早くなり、結果的にゴール達成が早くなります。
「早く失敗して、早く改善する」ためにもKPIはまずは仮置きと考えて素早く設定しましょう。
仕事の内容によっては数値で捉えにくいものもあるでしょう。新しい価値を生み出す仕事やそれを届ける仕事、支援業務など一般的なホワイトカラーの仕事では活動の品質を表す絶対的な定義は存在せず、それは実行していくなかで明確になっていくものが多いのです。
そんな場合は、「活動の品質を高めるものは何か?」という仮説を持ち、それが達成できたかどうかがわかる基準を設けて実行し検証することで、KPIの精度を高めていきましょう。
KPIは別名「成功の鍵」と呼ばれます。Planを立てるうえで最も重要なものと言ってもよいでしょう。
成功の鍵さえ見つかれば最終ゴールにたどり着く確率が上がります。逆に言えば鍵がわからないままでは、いくら詳細な活動計画を立てて実行したとしても、目的地に着くことは難しいでしょう。
このKPIを見極めることで、何をするのか(Do)が実行しやすく、かつ行動できたのか、行動できていないのかが明確になります。結果、検証と改善を行うことができる、つまりPDCAが速く回り、成功に近づいていくのです。