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"即戦力の新入社員"ほど「自分の意見」を温存する理由

犬塚壮志(士教育代表取締役)

2019年04月05日 公開 2024年12月16日 更新

 

どうすれば、「事実」を正確に伝えることができるのか?

それでは、どうすれば「事実」だけを正確に伝えることができるのでしょうか?

最もシンプルな方法は、「なるべく名詞と動詞だけで語り、主観である形容詞や副詞は極力減らす」ことです。

例えば、取引先への説明の中で、

「弊社の○○(上司の苗字)は、先日お渡しした契約書にご捺印いただき、大きいサイズの封筒で至急送っていただきたいと申しておりました」

と伝えた際、どれだけ「大きい」サイズの封筒なのか、どれだけ「至急」なのか、人によって捉え方が変わってしまいます。

人によっては、B5サイズの用紙が入るものであれば大きいと思うこともあれば、A4サイズが入らないから小さいと判断してしまうこともあるでしょう。

ですので、

「角形2号(240mm×332mm)サイズの封筒」
「一週間以内に」

など、(上司に確認をとった上で)具体的な名詞や数値を使って表現することで相手に正確に伝えることができます。

もし、形容詞や副詞を使わなければならない場合は、比較するとわかりやすい説明になります。

例えば、「リニアモーターカーは、のぞみよりも速い。」のように、リニアモーターカーがどれだけ速く走ることができるかを新幹線の「のぞみ」と比べて説明するのです。

もちろん、リニアモーターカーの速度を「時速600km」と数値で示しても構わないのですが、この「時速600km」という数値が聞き手によってはピンとこない可能性があります。

そのため、リニアモーターカーを「何か」と比較させることで、聞き手の頭の中でイメージさせやすくするのです。

なお、この「比較」で大切なことは、比較の基準となる「何か」は、必ず相手の知っているものにするということです。

よく食べ物を写真に撮ってその大きさを表現したい時に、タバコの箱を横に並べることがありましたよね。

最近ではスマートフォンなど携帯電話のほうが多いかもしれませんが、多くの人がタバコ1箱の大きさやスマートフォンの大体の大きさを知っいるため、それを基準にした「比較」は口頭説明においてもわかりやすくなるのです。

なお、「ヤバい」とか「マズい」など、聞き手の受け取り方によって変わってしまうような言葉を、「事実」の説明に入れるのは極力控えるべきです。

なぜなら、聞き手の事実誤認を引き起こしてしまう可能性が高いからです。特に、「ヤバい」は、プラスのことなのかマイナスのことなのかすらも判断がつきにくい時があります。

例えば、「売上げがヤバいことになってます!」という説明は、売上げどうなったのか、さっぱりわかりませんよね。売上げが150%増になったのか、50%に落ち込んでしまったのか、数値を交えて「事実」を正しることが大切です。

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「意見」や「考え」を伝えるのは、聞かれるまで温存しておく

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