マイケル・J・フォックスも実践する瞑想
パーキンソン病で90年代の初めから長い闘病生活を送っているマイケル・J・フォックスは、超越瞑想を実践する一人だ。
彼は、超越瞑想を初めて行った際、ほんの数秒のうちに、震えがぴたりと止まったという。そして、それまでは1時間か2時間おきに目が覚めていたが、超越瞑想をすると身体の震えが必ず止まるので、夜は前よりぐっすり眠れるようになったのだそうだ。
パーキンソン病の原因は、ドーパミンという神経伝達物質が減少することだと考えられている。ドーパミンが減少するにつれて、自分の身体や感情をコントロールする力も失われていく。
おそらく瞑想は、何らかの形でドーパミンの生成に影響を与えているのだろう。そうやって症状を抑え、神経の働きを正常に近づけていると考えられる。
デヴィッド・リンチ財団は、この分野の研究を支援することに決めているという。
また、14年以上にわたってヘロイン依存症だった俳優のラッセル・ブランドも超越瞑想の実践者だ。最初は「自分の頭はいつでも高速回転しているので、何も考えないなんて無理だ」という思い込みがあり、瞑想に疑念を抱いていた彼も、今では瞑想は人生の一部だと話す。ドラッグもアルコールも一切断ち、つねにマインドフルの状態であるという。
このように、アルコール依存や薬物依存などの依存症のほか、自閉症の子供やストレスを抱えた子供にも効果が表れているそうだ。
こうして見ていくと、「超越瞑想」は、忙しい現代にマッチしたスタイルで、科学的な裏付けもある点で、多くの人々に支持されているのだと理解できる。
特に、セレブや"できる人"が瞑想にハマるのは、彼らが身体の健康はもちろんとしてメンタルケアにも敏感であり、科学的に証明されているものを好む合理的な面があるからなのだろう。
日本にも、そのうちマインドフルネスなどのように、大きな波がやってくるのだろうか。今後の動向を興味深く見守りたい。