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相内ユウカ「なぜコンビニで”成人向け雑誌”が売られていたの?」

相内ユウカ(Vチューバー:テレビ東京バーチャルアナウンサー)

2019年10月19日 公開 2019年10月21日 更新

 

フランチャイズ契約の利益の仕組み

【タツオ】この図を見て下さい。「フランチャイズのお金の流れ」。これは例えば外食のチェーンでも同じです。フランチャイズ契約をしているところに起きがちな問題なんですね。

フランチャイズ契約(注2)はどうなっているか。まず、お店の売上高が出ます。そこから商品の原価などを差し引いたら粗利益。大ざっぱな利益ですね。

この利益に対して何パーセントという形でコンビニチェーンの本部は経営指導料=ロイヤルティーを受け取っているんです。チェーンとか運営形態にもよるけれど、粗利益の約4割から6割ぐらいが本部の取り分になるんですね。

【ユウカ】4割から6割って結構大きいね。

【タツオ】大きいんですよ。ロイヤルティーを差し引いた後、本部に払った後に残ったもの、これがお店の収入ですね。そこから人件費だとかいろいろな経費を差し引いて、最後にコンビニのオーナーさんに残る手元の利益、最終利益が出る。

ということは、アルバイトの人件費が高くなっても、本部の収入にはあまり影響がないんですよ。

【ユウカ】そうなんだ。だとすると、店のオーナーさんの取り分が減るってこと?

【タツオ】そう。人件費が膨らむと、最終的に赤字になってしまう。あるいはもうバイトを雇えない場合は、最後はオーナーがお店に立つしかありませんよ。それで過労の問題とかいろいろなことが出てきているわけですね。

【ユウカ】夜中はお客さんが少なかったりするじゃない。視聴者の方から質問が届いているんだけど、「夜中は客が少なくて赤字なんじゃないの?」

【タツオ】お店によります。例えば繁華街なんかは、深夜にものすごくお客さんが来て、潤っているところもあれば、郊外で全然お客さんが来ないところもある。いろいろな形があるから、一概には言えないんだけど、全体としてオーナーの手元に残る利益が減ってきているのは間違いない。

【ユウカ】そうか。だから24時間営業が問題になっているのね。でも、やっぱり私みたいにちょっと無理しても、稼ぎたいから、深夜にも働きたいという人もいるんじゃないの?

【タツオ】オーナーの人の中には複数の店舗を持って、全体として何とか利益、採算を合わせているところもあります。これはもうオーナー次第、考え方次第なんだけれど、やはり全体としては相当厳しくなってきている。

【ユウカ】オーナーの負担って大きいんだね。

【タツオ】よくコンビニのフランチャイズ契約というのは、本部と加盟店の共存共栄の関係にあるというんだけど、この構造を見ると、「同床異夢」という感じだね。同じ床で寝ていても、実は見ている夢は違うという。

【ユウカ】どう違うのかな?

【タツオ】本部側は「店の売上高」をどうしても増やしたいわけ。だから、できるだけ24時間営業を続けてほしいということになるんだけれど、お店側は「取り分」を見ている。

【ユウカ】そうか。なんか全然対等じゃないみたいだね。オーナーとはいうけどさ。

【タツオ】個人事業主と本部の対等な関係というけれど、実際はやっぱり巨大チェーンですからね。そこの関係はなかなか厳しいんですね。

注2…「フランチャイズ契約」
小売りや外食などのチェーン本部が、加盟店オーナーに「商売をする権利」を与え、ロイヤルティーと呼ばれる指導料を受け取る契約です。オーナーはチェーン本部のノウハウや商品、ブランドを活用して商売ができる一方、本部は各オーナーの資金で素早く出店できるという利点があります。

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世界でも独特の日本の「24時間営業」

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