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くらし

気づかないうちに… “スマホを手放せない体”に共通する生活習慣

黒田美帆(「魔法のストレッチ講座」代表)&大村佳子 (インストラクター)

2020年08月03日 公開 2022年09月07日 更新

 

硬い体では深呼吸がしづらい


(Flashpop/Stone/ゲッティイメージズ)

さて、スマホ依存と体の硬さのつながりが本稿のテーマでした。

先ほど述べたようにスマホに夢中になっている状況では交感神経が優位になっています。そして興奮した神経はさらなる刺激を求めます。

「さあ次のニュースは?」
「Twitterはどんな感じかな」
「Youtubeも見ないと!」

刺激から刺激へ反応し続けているわけです。これが続けば「スマホをやめられない」という事態に陥るのは目に見えています。

これはいけない! いったん深呼吸して心を落ち着けましょう。たっぷり空気を吸い込んでゆっくり吐き切れば、次第に頭も冷静になり、「今日はここまで」とスマホを手離せるかもしれません。

しかし、ここで障害になるのが体の硬さです。というのは、体(特に上半身)を硬くするような生活を続けていると、深呼吸がしづらい体(!)になっている可能性があるからです。

もう一度、崩れた姿勢を思い出してください。丸まった背中、前傾した肩、うつむいた顔。試してもらうとわかりますが、崩れた姿勢では深く息を吐いたり吸ったりするのが難しいはずです。

頭ではリラックスしたいと思っていても硬い体が深い呼吸を妨げ、それを許してくれない。副交感神経が優位にならず、交感神経にスイッチが入りっぱなし。これではスマホ依存から抜け出せなくてもしょうがないでしょう。

 

リラックスできる体になってスマホ依存を脱却!

主宰する「魔法のストレッチ講座」にはデスクワーク系ネコ背の方もたくさん訪れます。皆さんに姿勢改善に効果のあるストレッチを試してもらうと、

「呼吸をするのが楽になった」
「自分では呼吸が浅いなんて思っていなかったが、実は浅かったんだと初めて気づいた」

という感想をいただくことがあります。

「よく眠れるようになった」という方もいて、まさにリラックスできない体からリラックスできる体に変貌したのだと思います。

深い呼吸のできる姿勢を取り戻すことは、スマホ依存から抜け出す力強いきっかけになるはずです。

ちなみに姿勢を改善するためにアプローチしたい体の部位は、わきと肩甲骨の周り。2箇所をほぐすようなストレッチを生活に取り入れて、少しずつ柔軟性を改善していきましょう。ストレッチは週に2~3回程度でかまいません。

頭が興奮していても自分の意志でスッとリラックスモードにチェンジできる。そんな体になれたら素敵だと思いませんか。

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