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「何でも提案してくれ」でも現場は沈黙…"だれも本音を言わない組織”の共通点

沢渡あまね(業務改善・オフィスコミュニケーション改善士),元山文菜(株式会社リビカル代表取締役)

2020年11月10日 公開 2022年02月22日 更新

 

改善の進捗や情報が共有がされないモヤモヤ

トップは「働き方改革」と叫んでいる。その号令のもと、なにやら管理職に現場で業務改善を進めるための研修が始められたらしい。しかし、その内容がブラックボックス。どんな内容の研修なのか、その結果、管理職がどんな状態になっているのか、現場の社員にはまったくわからない。

管理職はこれから、現場にどんなサポートをしてくれるのか?
管理職に何を期待したらいいのか?

モヤモヤはたまる一方。

そして、ある日突然、経営企画部から調査依頼のメールが届いた。どうやら全社員に送られている模様。

「あなたが、自職場で非効率だと思っている仕事および改善案を記入してください」
これまた社員をモヤモヤさせる。

たしか5年前にもこの手の調査依頼が来て回答したが、その後どう検討されて、何が改善されたのか、一切不明。検討されているのかどうかすらもわからなかった。

「改善検討プロジェクト」なるものが立ち上がって活動をしていたらしいが、だれが何をしているかまったくよくわからなかった。

社員の意見を聞いたものの、あるいは改善を提案させたものの、それがどう扱われているのか? 処遇や進捗が現場に共有されない。

あるいは、本社主導で何か取り組んではいるらしいが、一部の人たちのよく見えない活動で終わってしまっている。

あるいは、個人レベルでいい改善行動をしていても、それが共有されない。
結果、奇特な勇者のよくわからないボランティア行動で終わってしまう。日の目も見なければ、だれにも引き継がれない。

これでは、現場は不信感を募らせるばかり。組織の規模が大きくなればなるほど、意識的に、あるいは仕組みでもって情報共有する必要があります。さもないと、モヤモヤが無力感に変わり、悪循環から抜け出せなくなっていきます。

 

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