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仕事

「超絶ムダな会議」と「絶対に必要な会議」の決定的な違い

越川慎司(クロスリバー代表取締役社長)

2020年12月21日 公開

 

「やらないこと」を決めることの重要性

私は現在の会社も含め、2度の起業を経験しています。起業当初は、仕事があればなんでもやる、となりがちです。

しかし途中で、「やるべきこと」に集中して成果を最大化するには、「やらないこと」を決めることが大切であることに気がつきました。現在クロスリバーでは、「働く時間の上限」を週30時間と決め、多くのことを手放してきました。

まず、借りていた事務所を手放して完全テレワークにしました。当初は秘書を雇っていましたが、今はオンラインアシスタントサービスのCaster Bizを利用し、会ったことのない秘書に業務を依頼しています。

正社員の採用をやめて業務委託のメンバーを世界に点在させたり、1つの会社で働くという常識を捨てたりして「複業をしなければ入社できない会社」にしました。

また、売上に直結し自分の能力が発揮できる仕事、ビジネスの拡大に向けて仕組み化できる作業、社内外の適切なコミュニケーションといった重要な仕事をコア業務に位置づけ、ムダな作業、効率が悪い仕事をノンコア業務に仕分けしています。

このノンコア業務の中でも、他人に委ねられるものをA、自分でやるものをBと位置づけ、このノンコア業務Bを「やらないこと」に決めました。例えば、見栄えの綺麗な資料作成、会議のための会議、お付き合いだけの会食などです。

こうして「やめること」を決めたからこそ、テレワークや週休3日などの新しい挑戦ができています。その挑戦のおかげで会社設立以来、売り上げと利益は年々成長しています。

「やらないこと」を決めることの重要性は、会議もまったく同じです。図を見てください。

重要かつ緊急なこと(①)は、黙っていても誰でもやります。重要度は低いものの緊急性が高いこと(②)は、生産性が低くてもその場で決断しないといけません。

生産性を向上させるには、この①と②をスピーディーにこなし、重要度が高くて緊急度の低いこと(③)に時間をかけることが必要です。重要であるにも関わらず緊急性が低いということは、早めに手を打っておけば未来に備えることができるということです。

変化に対応していくことこそが経営マネジメントですから、より多くのことをより早く決定し、③になるべく早くたどり着くことが重要です。この③を多く決定しアクションに起こせるかどうかが、未来の成長に大きく寄与します。

 

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