反論では、相手を黙らせようとしてはならない
日本人には、反論を述べようとして、相手を黙らせることを目的とした発言をする人がたくさんいます。議論の際には「相手を黙らせようとする発言」をしてはいけません。
あなたが述べるべきことは、「あなたの主張を述べ、その主張を支えるものを(相手が理解できるように詳しく丁寧に)述べること」です――ただそれだけです。
それ以外のことを述べたら反論ではありません。反論のつもりで「そんなことを言うなんて、非常識だ」と言うのがダメなことは、もう十分わかりますね。それでは反論ではありません。
一旦認めたうえで「しかし」――これはダメ
「確かにあなたのおっしゃるとおりです。でも**」
これは矛盾。肯定してから否定しているので。この形(一旦認めたうえで「しかし」)は、日本ではけっこう好まれていますが、英語圏では嫌われています。
否定する前に肯定したいなら、必ず「部分的な肯定」にしましょう。たとえば「△△の点は、あなたのおっしゃるとおりです。でも**」という具合に。その形にすれば、矛盾ではありません。
論理構造と関係のないことを書いてはいけない
例を示します。
【例】「Aである。ゆえにBすべきである」
この中に「AとなったのはCのせいかもしれない」を入れてはいけません。日本人が書くことの多い「論理構造と関係のないこと」は次に1項として独立させて扱います。