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生き方

元幹部自衛官が体得した「人間関係のモヤモヤ」との上手な付き合い方

ぱやぱやくん(元幹部自衛官)

2022年10月04日 公開

悩みが何もかも解決し、心が晴れたとしても、山の天気のように30分後には土砂降りになる…こんな心模様に振り回された経験はないでしょうか。

Twitterのフォロワー数20万人超の元陸上自衛官・ぱやぱやくんは、「心の雨における原因のほとんどが、人間関係に由来するもの。『雨が止むまで待つ』よりも、『心の雨と付き合う姿勢』が大切」と指摘します。

心の天気を知るために必要な、自分の状態をモニタリングする方法を聞きました。

※本稿は、ぱやぱやくん著『弱さを抱きしめて、生きていく。』(PHP研究所)から一部を抜粋し、編集したものです。

 

自分の状態をモニタリングする

私が勤務していた陸上自衛隊では、「雨でも嵐でも活動する」が基本です。雨が降ったから「今日はお休みだね」とはいかず、雨に打たれながら活動します。晴れるまで待っていたら、有事や災害派遣で役に立ちませんから。

人生も同じで、「今日は心に雨(ストレス)が降っているからお休み」としてしまうと、ほぼ毎日休みとなってしまいます。ある程度は、心が雨模様でも活動できる工夫が必要でしょう。

「人生に、止まない雨はない」という言葉をよく耳にしますが、多くの場合、人生のほとんどが心に小雨が降ったり止んだりしている感じではないでしょうか。

悩みが何もかも解決し、心が晴れたとしても、山の天気のように30分後には土砂降りになる―こんな心模様が、一般的な気がします。

ならば、「雨が止むまで待つ」よりも、「心の雨と付き合う姿勢」が大切なのではないでしょうか。だからこそ、「雨に打たれても風邪をひかない方法」が必要であり、さらに言えば、傘やカッパといった雨の対策が大切なのです。

まずは、心の天気を知るために、「自分の状態をモニタリングする方法」から解説していきたいと思います。

 

「小さな違和感」は重要なサイン

私は陸上自衛隊時代に「違和感を大切にしろ。無意識のうちに何かに気がついている」と教わったことがあります。

一見、うまくいっているような仕事であっても、メンバーの目が泳いでいたり、機材をパッと見て「なんか引っかかるな」と感じたなら、いったん手を止めて調べる価値があります。

大事故につながるような「重大なミス」が発生している可能性があるからです。人間の脳は顕在意識だけではなく、潜在意識でも思考をしていると言われています。

過去の経験と照らし合わせて情報処理をしているので、現在と過去の違いが、違和感として心に引っかかるメカニズムになっているようです。

そうした理由から、人生において違和感があったら必ず立ち止まってください。たとえば、心の状態で言えば、「なんとなく、目覚めた時に身体が重い...」、転職の際に「待遇面は悪くないけど、何かが引っかかる...」、紹介された異性に会ってみて「とても素敵な方なんだけど、ちょっと...」と感じた時は、まず立ち止まってみるのです。

特に注意が必要なのは、気分が高揚している時です。

「今、重要なプロジェクトを任されているところなのに、疲れたなんて言ってられない!」といった具合に、「ちょっとなら大丈夫だろう」と勇み足になりがちです。

気分が高揚すると心のサインを無視しがちになるので、投資詐欺やカルト宗教などにものめり込みやすくなります。

心にブレーキをかけるためにも「誰かに状況を説明して整理する」を習慣にしてもいいかもしれません。というわけで、違和感があった時は「これは重要なサインだ!」と思って必ず立ち止まってくださいね。

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自分は自分、他人は他人

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