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1年で最も冷え込む「寒」は何日間? “二十四節気”で味わう四季の変化

山下景子(文筆家)

2022年12月23日 公開 2023年06月14日 更新

 

「立春」2023/2/4~2/18

●季節の象徴的なもの:春告草

暦の上では、立春から春が始まります。まだ気温の低い時期ですから、多くの人が冬と思っていることでしょう。ですが、自然界は春を感じて動き出す頃です。

まず、春告草(はるつげぐさ)の異名を持つ梅が咲き始めます。やわらかな香を放ちながら、春の訪れを教えるかのように。鶯の初音もこの頃。ほかの小鳥たちのさえずりも聞こえてきます。木の芽のふくらみ、日差しの明るさ...。探してみれば、さまざまな春の兆が見つかるはずです。

 

「雨水」2023/2/19~3/5

●季節の象徴的なもの:淡雪

雨水は、雪が雨に、積もった雪や氷がとけて水に変わる時期という意味です。雪や氷は冬の風物ですが、すぐにとけてしまう淡雪や、大粒の牡丹雪、まだらに積もった斑雪(はだれゆき)、そして、うっすらと張った薄氷などは春の季語です。

冬の名残のようなこれらの風景は、移り変わりの時期ならではのはかなさも持っています。雨水の時期に淡雪が降れば、この冬最後の雪になるかもしれません。そう思うと、いとおしさもひとしおです。

 

「啓蟄」2023/3/6~3/20

●季節の象徴的なもの:初蝶

開くという意味の「啓」と、虫が土の中にこもっていることを表す「蟄」とで、啓蟄は冬ごもりをしていた虫たちがはい出してくる頃という意味になります。

虫といっても、昔は蛇や蛙などの爬虫類や両生類も含みました。街中ではこういった生き物を見る機会はめったにないと思いますが、気の早い蝶になら出会えるかもしれません。

今年の初蝶(はつちょう)はいつになるでしょうか。私たちも、春色の服をまとって出歩きたくなる季節ですね。

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