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生き方

バービーさんが、結婚を通して理解した「男性の生きづらさ」

バービー(お笑い芸人)

2023年06月12日 公開 2023年08月24日 更新

 

縛られない結婚のかたち

それで、実際に結婚してみてどうなのよ?って話ですよね(笑)。

まずは真面目な話、対外的に発表したおかげで、第三者に認めてもらえる関係性になれたこと、そして予想に反して多くの人に祝福してもらえたことが本当に嬉しかったですね。結婚の本質は、第三者への公表なんじゃないかと思えたほど。

まさか自分がこんなにハッピーな気持ちになれるなんて、ぜんぜん想像していなかったんです。というのも、私が10代の頃に抱いていた結婚観がとても窮屈なものだったから。

家同士のつながりもそうだけれど、女性への社会的な強制みたいにも感じられて、当事者の個々の感情が無視されているというイメージがありました。

「あれ? 既婚の女性ってどうして自由に外で飲んだりできないの?」
20代で飲み歩いていたとき、こんなふうに思うことがけっこうあったんです。

「旦那のご飯作って出てきたの?」「ご主人に何も言われないの?」という会話を見聞きしたことがあったから。今の時代にもまだそうなのかはわからないけれど、結婚を理由に自分の行動を制限されるなんて嫌だし、そもそもおかしい。

もちろん子どもができたら物理的にそうもいかなくなるだろうけれど、個々人の自由は結婚によって縛られるべきじゃないですよね。

そういう意味でも、今は自分がかつて抱いていた結婚観とはまったく違う、自由な結婚をさせてもらったなという気持ちでいます。事実婚と変わらない結婚とでも言ったらいいのかな。

 

夫とは、できるだけフェアな関係で

それと同時に、結婚したことで潜在的な安心感みたいなものも増した気がしています。目には見えないけれど、一緒に生きていく人がいるという感覚は、自分にとって大きいなと。

結婚前、私が大ケガをして手術が必要になった際、彼は同意書にサインできなくて、とてもつらい思いをしたらしいんです。だから「法律婚」という法的に守られた関係だということも、彼にとっては重要な要素だったのだと思います。もちろん逆を考えれば、私にとっても大切ですよね。

そして結婚を発表して世間にも夫婦と認められたときに、彼と私の立場の違いもよく見えてきました。私には大きな声で喋れる媒体がたくさんあるけれど、サラリーマンの彼には何もない。それってフェアじゃないと感じたんです。

だから何かあったときに彼自身も声をあげられるように、バービーの夫としてSNSを始めてもらったり、エッセイの連載なんかもスタートしました。今は彼がそうした場でも評価を得られていて、素直に嬉しいなと思います。

なーんて、のろけの香り満載でごめんなさい! でもね、法的に守られながらも自由という、いいとこ取りの結婚をさせてもらっているなという自覚はありますね。

ちなみに、夫婦関係においては今のところ私のほうがいわゆる「強者」になりがちなので、男性陣の言い分にも共感できるようになりました。「飲み会だって仕事なんだから〜」とか、「片づけはあとでまとめてやるから〜」なんかは、もうわかるわかるって感じです( 笑)。

 

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