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4人家族の食品ロスは年間6万円...プロが教える「月々の食費をぐっと抑える」節約術

和田由貴(消費生活アドバイザー)

2023年08月28日 公開

 

まとめ買いするときは想像して...「3日以内に消費できるか?」

・まとめ買いは「3日以内に使い切れるか」を基準に
・うっかり食品ロスがあるならまとめ買いはしない
・3日以上もつ食材でもできるだけ早めに消費

まとめ買いをするのであれば、基本は「3日以内に使い切れるか」をイメージし、3日間で消費できなさそうなものは買わないことです。この「3日以内」をひとつの目安として、ルール化してみてください。ムダ買いのストッパーになりますし、このルールを意識して継続できれば、徐々に節約体質にもなれますよ。

じゃがいもや玉ねぎなどの日持ちする野菜、肉などの冷凍可能な食品、乾物系の長期保存できるものなどは、この「3日以内」ルールにあてはめる必要はありません。

ただ、うっかり冷蔵庫にあるのを忘れて消費期限をオーバーし、ムダにしてしまったなど、食品ロスになるようなことは避けたいところ。心当たりがある人は、なるべくまとめ買いはしないことをおすすめします。

また、買ってから早いうちに下処理をして冷凍保存をした食材や、賞味期限の長い食材であっても、短期間でムダなく使い切るのがベストです。まとめ買いのときは、基本的に「3日以内」ルールをお忘れなく!

 

ムダ買い防止に役立つスキル「逆引きレシピ」を強化する!

・冷蔵庫に今ある食材でレシピを考える
・「逆引きレシピ」は食費節約の肝
・残っている食材を使い切るための買い出しを!

「逆引きレシピ」とは、まず作りたい料理があって、その料理を作るための食材を用意するのではなく、冷蔵庫にある残った食材などを使った料理を作ろうという考え方。料理をする人にとって、「逆引きレシピ」はごく当たり前の考え方ですが、これがムダ買いや食品ロスの防止にとても重要なのです。

言うまでもないことですが、冷蔵庫に残っている食材をなるべく消費してから次の買い出しに行くのが理想です。本当は全部使い切るのが一番なのですが、それはなかなか難しいですよね。

ですから、残っている食材を使い切ることを最優先に考えて、買い出しに行くようにしましょう。これを常に意識していれば、食材をムダにすることもないですし、当然ながら食費節約の肝にもなります。

たとえば普段の食事であれば、忠実にレシピ通りに作らなくても、今ある食材や調味料を使ってアレンジしたりしますよね。とにかく大事なのは食品ロスを減らすこと。そのためにも、「逆引きレシピ」をより強化し、食材を使い切ることを目指しましょう。

 

実はムダ買いを招きやすい...献立ありきの買い物はNG!

・事前に献立を考えること=節約になるとは限らない
・限られた食材で臨機応変にメニューを考える
・家にある食材×スーパーの安い食材で一品

「今日はこれを作ろう」と献立を考え、いざ買い物に行くと、欲しい食材が高かったり、普段あまり使わない食材を使った料理にトライしたものの、その食材が余ってしまい結局は全部を消費できなかった...なんて経験はありませんか?

事前に献立を考えて計画的に買い物をしたつもりが、節約からはほど遠い結果に...。これはよくあることかもしれませんね。

食費のやりくりで大事なことは、魅力的な献立を考えられることや、料理のスキルではありません。計画的に買い物をすることはもちろん大切ですが、限られた食材で臨機応変にメニューを考えられるかどうか、これこそが食費節約のポイントです!

冷蔵庫に残った食材と、その日のおトクな食材を組み合わせ、すぐに一品のレシピを思いつくようでしたら食費の節約も必ずうまくいきます。「逆引きレシピ」に慣れてくれば、そう難しいことではありません。

家にある食材や食品をチェックし、スーパーの安い食材との組み合わせで献立を考える。これができれば、立派なやりくり上手! もうムダ買いすることもありませんよ。

 

【和田由貴】
消費生活アドバイザー。家電製品アドバイザー。食生活アドバイザー。暮らしや家事の専門家として、幅広い分野で活動。「節約は、無理をしないで楽しく!」をモットーに、日常生活に密着したアドバイスを得意とする。私生活でも2 人の子を持つ母で、現役の"節約主婦" でもある。『あさイチ』『羽鳥慎一モーニングショー』『ひるおび』『ホンマでっか!? TV』をはじめとした数多くのワイドショーや情報番組に出演し、講演、執筆活動なども精力的に行っている。また、環境カウンセラー、省エネ・脱炭素エキスパートとして環境問題にも精通している。

 

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