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生き方

不安が3秒で軽くなる「自分への問いかけの言葉」

ひすいこたろう

2024年05月23日 公開 2024年12月16日 更新

不安が3秒で軽くなる「自分への問いかけの言葉」

「いつかやれたらいい」とあたためていたり、「これをやっておけばよかった」と後悔していたりすることは、ありませんか? 忙しい毎日の中で、夢ややりたいことを実現するための行動は、なにかと後回しになりがちです。

でも、時間は無限ではありません。「後悔なく生きる」とは、本気で生きることです。新たな自分で生き直すために、あなたは、今日ここから、何をしますか?

※本稿は『あした死ぬかもよ? 人生最後の日に笑って死ねる27の質問』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を一部抜粋・編集したものです。

 

あなたの人生は、100点満点中、いま何点?

人生思いどおりにいかないって悩んでいるあなたへ。

生きることって大変ですか?

当然ですって。お釈迦様は約2500年前、「人生は、苦(ドゥッカ:思い通りにいかないもの)である」と悟ったわけですから。生まれてくることも、死ぬことも、老いることも、病気になることも、肝心なことはすべて思いどおりにいかないのが人生です。

仮に思いどおりにいったとして、病気にならずにあなただけ200歳まで生きたとしましょう。そのとき、あなたの親や奥さん、ご主人、恋人、友だち、子ども、大切な人たちはみんな死んでいます。それでも幸せだと思いますか?

実は、思いどおりにいかないからこそ、人生は面白いんです。

サッカーが面白いのは、手を使ってはいけないから。ゴルフが面白いのは、ボールを手に握りしめて、手で穴にねじ込んじゃいけないから。

なんでマラソンが感動するか知っています? 42.195㎞、車で走っちゃいけないから、感動するんです。車で42.195㎞走ったら、「あ、そう」っていわれるだけです(笑)。

どこに投げても、全部ストライクになる、思いどおりになるボウリング場があったら、行きますか? 「お客様、当ボウリング場は、お客様がどこへ投げても全部ピンが倒れるようになっていますので、適当に投げていただいて大丈夫です」。そんなボウリング場に、お金を出して行きますか?

思いどおりにいったら、人は退屈するだけです。ゲームの1面ばかりやっているようなものだから。

生きるって大変ですか?

大変に決まってるじゃないですか。
大変だからこそ、面白いんです。
大変だからこそ、人は「大」きく「変」わることができるんです。

 

いま、あなたが感じている不安は何%?

どんなに大変なことがこの先に起こっても、あなたに、乗り越えられない問題は起きない。

そう断言しておきます。

その理由をご説明しましょう。

これは僕が心理療法を習った矢野惣一先生から教えていただいた手法なのですが、不安を瞬間的に軽減する方法があるんです。

例えば、「え、そんな仕事やったことないんだけど、できるかな?」って不安になったとき、自分に向かって次の質問をするんです。

「何点?」って。

「過去最高度の不安を10点とすると、この不安は何点?」って。

過去最高度の不安を10点とすると、この不安は8点かな。

だったら、余裕でしょ?

過去最高度の不安を10点とすると、今回の不安は6点かな。

だったら、余裕でしょ?

こんなふうに、「何点?」と質問をした瞬間に、「不安」が3秒で「余裕」に切り替わるんです。嫌な感情は「数値化」すると、その感情を「客観的」に見られるようになります。すると、すーっとその感情が離れていくのです。

 

誰もが、人生で一番大変な逆境はすでに乗り越えている

そして、ここからがこの話の本題なのですが、僕らは、究極の逆境をすでにくぐり抜けてきています。

それは、誕生の瞬間です。

せまい産道を通って生まれてくる。このとき、約1.5トンもの圧力が体にかかるといわれ、これを「バーストラウマ」と呼ばれています。

スペインの闘牛が約1トンですから、約1.5トンの圧力というのがいかにすさまじいかがわかります。なんせ、頭蓋骨がゆがむほどの苦痛を乗り越えて産道を通り抜け生まれてくるのです。最近、頭蓋骨がゆがむほどハードな逆境ってないですよね?(笑)

人生では、いろんな大変なことが起きるけど、一番つらいことは、すでに乗り越えているんです。
生まれてくるときの苦痛を「10」としたら、生まれたあとに起きることはすべて「9」以下です。

だったら、乗り越えるのは、余裕じゃないですか?

人生に乗り越えられない問題は起きない。なぜなら、生まれてくること以上に大変なことってこの世にないからです。あとは思い切り生きるだけです。最後の日が来るその日まで。

 

死ぬ前にやりたいことリスト10は?

死ぬ前に一度やってみたいこと。

「オーロラが出ている空の下、スキップしながら『キャッホー』って小声で叫んでみる」

なぜ小声なのか。恥ずかしいからです(笑)。

この夢は、この本を執筆中に、先に登場した写真家・丹葉暁弥さんと一緒に行ったチャーチルで実現しました。

「野生のシロクマを間近で観察し、恋に落ちそうなくらい見つめ合う」

チャーチルで、こちらの夢も実現一歩手前までいったのですが、見つめ合うまでにはいたりませんでした。残念!(笑)

『最高の人生の見つけ方』という映画には、末期ガンになったおじいちゃんふたりが登場します。ふたりで、「ピラミッドを見に行く」など、死ぬまでにやりたいことをリストにして書き出し、ひとつずつ実現していくというストーリーです。

ここで、あなたも、「いつかやりたい」と思っていたもの、「死ぬ前にやりたいことリスト」を書き出してみよう。できるだけワクワクするものを書き出してくださいね。

 

ホンキでバカなことをやってみる

鬱になった人は、トイレ掃除をするのがいいのだそうです。一見関係ないように思えますが、意味のないようなことに一生懸命取り組むと、そんな自分を、次第に好きになれるからだそうです。

そういう意味では、バカみたいなことにホンキでチャレンジするのも、生きていることが楽しくなってくるからおすすめです。

僕がこれまでにしたバカバカしいチャレンジは......
・ 散歩が大好きな犬にとことんつき合う
(獅子座流星群の日、夜8時から朝方4時まで散歩しながら一緒に流れ星を見ました。最後には、犬はヘトヘトに(笑))

・ 粋なセリフがいえるように、1年間、毎日1本映画を見続ける、365日映画漬けキャンペーン
(あのときは友だちもいなくて、暇だからできました)

・1週間食費0円(どこまで空腹に耐えられるか)に挑戦
(1週間、水だけで過ごす。1週間後に食べた普通のおかゆに、涙が出そうなくらい感動。僕が人生で食べた食事で一番おいしかったものになりました。ただ、断食はちゃんと専門家に習ってやらないと危険なので、マネしないでね)

・ 真冬の滝で兄弟並んで滝行をして兄弟の絆を深め合う
(全身しびれるような寒さでも、滝から出たあとって、裸でもめちゃめちゃ温かくてビックリ。石が頭上から落ちてきたら死ぬから、これもマネしないでね)

・3日間、仕事もせずひたすら歩き続ける
(タバコを禁煙するためにやりました。おかげで禁煙成功!)

・ラブレターを書いた数、世界一に挑戦
(文豪ゲーテがシャルロッテさんに書いたラブレターの数、1800本。それを超えようと、僕もラブレターを書くつもりで5年間毎日、ブログ、メールマガジンを書き続け、見事にゲーテ超えを果たす)

・ 電車(山手線)の中で、みんなが僕の本を読んでいるというイベントを決行
(いざやったら、なんか逆に恥ずかしかった〜)

では、あなたも死ぬ前にやってみたいことリストを書き出そう。

バカバカしいキャンペーンや、笑えるものもその中にちょっと入れてみてね。バカバカしいことをホンキで楽しむって、生きる醍醐味のひとつだし、なにより、そんなおバカな自分が次第にいとおしくなってきます(笑)。

実は人生では、なにをしているかって、そんなに重要じゃないんです。それよりも「ホンキでやってるかどうか」。そこが問われるのです。


 

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