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生き方

科学でひも解く「人生が好転する」意識の持ち方

高橋宏和(量子力学コーチ)

2024年10月08日 公開 2024年12月16日 更新

科学でひも解く「人生が好転する」意識の持ち方

量子力学は、現代物理学の根幹を成す「目に見えない世界を研究する学問」です。量子力学コーチの高橋宏和氏は、量子力学と運命をひらくことは密接に関係していると語ります。著書『【量子力学的】運命をひらく7つの習慣』では、私たちがこの世界で認識できているものはわずか5%しかないと解説します。人生がより良くなる、意識のあり方とは?同書の中から一節をご紹介します。

※本稿は、高橋宏和著『【量子力学的】運命をひらく7つの習慣』より内容を一部抜粋・編集したものです。

 

私たちが認識できるものはたった5%しかない

宇宙の組成割合

量子力学的に私たちの人生を再定義し、運命をひらいていくためにまず知っておいてもらいたいのは、「私たちが認識できているものはたった5%に過ぎない」ということです。

宇宙は、目に見える物質が5%で、残りの95%は観測できない暗黒物質(ダークマター、27%)や暗黒エネルギー(ダークエネルギー、68%)で構成されています。「ダーク」というのは観測できないからであって、存在していないからではありません。

私たち人間にとって光に反射するものは目に見えますが、反射しないものは光学的に観察できないのです。ただ、ダークマターもダークエネルギーもその存在自体はわかっています。

その根拠はニュートンの万有引力の法則にあります。万有引力の法則は、「すべての物質は質量がある限りお互いに見えない引力で引っ張り合う」というものです。つまり、あなたもあなたの目の前にあるものも、質量を持っているため互いに引力で引っ張り合っているわけです。

この前提をもとに、1970年代後半に渦巻き銀河の回転速度分布が観測されたことへと話は発展します。銀河内の明るい星や星間ガスとは別に、光学的には観測できないが重力を感じる物質の存在が立証され
ました。

要するに、宇宙空間には光学的には観測できない銀河系の回転運動に引力の影響を与えている物質が存在していることが、計算上わかったのです。それが「ダークマター(暗黒物質)」です。そしてダークエネルギーとは、宇宙の膨張を加速させる元となる未知のエネルギーのことです。

 

顕在意識と潜在意識の関係

顕在意識と潜在意識

これらの事実をもとに、今度は「意識」という分野で類推すると、目に見えるものが5%で目に見えないものが95%というのは、心理学でいう「顕在意識」と「潜在意識」に該当すると考えられます。

心理学では、人間の意識は次の3つに分類されています。

●顕在意識: 普段、私たちが認識している意識。モノを考えたり、何かを判断したり、何かを希望したりするときの意識。

●潜在意識: 私たちが認識できない領域の意識。自覚はしていないものの行動や判断や言動に影響を与えている。「無意識」ともいわれる。

●集合的無意識:個を超越した人類共通の無意識領域。

このうち顕在意識と潜在意識の関係は、オーストリアの心理学者ジークムント・フロイトによると、次のようなものです。

《意識全体を大きな氷山に例えると、そのほとんどが海に沈んでいる潜在意識である。人間が自分で意識できる顕在意識は、海面から顔を出したほんの氷山の一角に過ぎない(意訳)》

また、『マーケターの知らない「95%」』(CCCメディアハウス)を執筆したニューロマーケティング(脳の活動によって人間の無意識から生じる行動原理を明らかにするマーケティング手法)の世界的権威であるA・K・プラディープ博士は、著書の中で次のようにいっています。

《人間の脳の情報処理は、95%が潜在意識で処理されている》

「目に見える5%」と「目に見えない95%」を人間に置き換えると、「認識できる5%」と「認識できない95%」ということになります。

そして、潜在意識は私たちが認識していない「無意識」のレベルでの欲求や願望を表していますから、無意識は私たちの思考や言動に大きな影響を与えていることになります。つまり、人間が「意識しているつもりで発している言動」は、実は「潜在意識の影響下にある」ということになるのです。

 

「ゼロポイントフィールドへの質問」が運命をひらく第一歩

見えない世界と見える世界

素粒子は波と粒子の二重性を持っています。観測することによって波そのものが粒子化するわけです。

人間の顕在意識と潜在意識は、それぞれ「認識できる意識」と「認識できない意識」と言い換えることができます。その割合は5:95です。

素粒子が観測によって波から粒になるのであれば、同様に私たちが認識できていない意識は波の状態、認識できている意識は粒子の状態といえます。つまり、私たちが潜在的に持っている願望も、観測することによって粒子化させることができ、結果として思考が現実化するわけです。

●目に見える世界(認識できる意識=顕在意識)=粒子性の世界

●目に見えない世界(認識できない意識=潜在意識)=波動性の世界

人間は本来、無限の可能性を持った存在です。すべての問いに対する答えは「ゼロポイントフィールド」にあり、そこにアクセスして情報をダウンロードすることで、答えを導き出すことができると私は考えています。

ゼロポイントフィールドとは、この世のあらゆる情報が集約されている場所のことです。量子力学では未来はすべて決まっていませんが、ゼロポイントフィールドには過去、現在、そして未来のあらゆる可能性の情報があるといわれています。

スピリチュアルの世界では「アカシックレコード」と呼ばれたりします。額の奥には、松ぼっくりのような形をした「松果体」と呼ばれる器官があり、ここが活性化すると、アカシックレコードにアクセスすることができるといわれています。

アメリカの預言者、心霊診断家のエドガー・ケイシーは、リーディングによって相談者の病気の原因を特定したり、治療に必要な情報を提供していたそうです。このとき、ケイシーは、催眠状態という特殊な意識下で、相談者の潜在意識やアカシックレコードから情報を得ていたといわれています。

一般にコーチングは、質問によって傾聴し、相談者が自ら答えに気づいてもらうコミュニケーション技法です。それに対して量子力学コーチングでは、目をつむってイメージしながら脳波の状態をα(アルファ)波、θ(シータ)波に導き、催眠状態の相談者に質問を投げかけて答えを引き出します。

イメージとしては、自分の意識の中にGoogleやYahoo!のような検索エンジンがあると思ってください。インターネットではキーワードを打ち込んで検索をかけますよね。同様に、あなたの意識にも「未来への質問」という形で質問を投げかけることで、引き寄せたい未来に形を与えることができるのです。

未来は無限の可能性が広がっています。これから起こることなので、まだ誰にも観測されていないため、波の状態であるといえます。

そこに質問をすると、頭の中にあるイメージが観測可能な言葉として可視化され、粒子化します。まさに電子などの素粒子が観測によって波動性から粒子性に変化するのと同じように、コーチングによる質問によって頭の中にあるもやもやした情報を、明確な言葉で言語化することができるのです。

ここで少しだけ試してみましょう。今からいくつかの質問をします。どの質問でも構いませんのでピックアップしてください。そして質問に対して"答えよう"と思考を巡らせてみてください。

《今から1年後、あなたはどのような状態になっていたいですか?》

《もしもお金がいくらでもあるとしたら、何をしたいですか?》

《今、独身だとして、あなたの理想の結婚相手はどんな人ですか?》

《もしもあなたが総理大臣になれたら、どんな政策を実現したいですか?》

いかがでしょうか?

質問によって、あなたの中に今までなかったイメージが浮かんだはずです。これが質問によるインプットと、ダウンロードされた情報です。

質問ごとにダウンロードされる情報は異なります。これを私は「意識のチャンネルを変える」と呼んでいます。質問を変えることで意識の周波数が変わり、まるでテレビのチャンネルを切り替えるように必要な情報が得られるようになるわけです。

実際に運命をひらくには、理想イメージをもとにした行動が必要ですが、まずはこれが第一歩なのです。

 

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