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脳科学者が教える「脳が喜ぶ6つの言葉」

西剛志(脳科学者)

2022年07月21日 公開 2024年12月16日 更新

 脳科学者が教える「脳が喜ぶ6つの言葉」

「最近いいことがないな」と思っている方はいませんか? そんな方は、まず口ぐせを変えてみるのがいいでしょう。言葉は人の行動に大きな影響を及ぼします。脳科学者の西剛志さんが、口ぐせと脳の関係性や、実際に使いたくなる「いい口ぐせ」を紹介します。

※本稿は『PHPスペシャル』 2022年8月号より抜粋・編集したものです。

 

言葉はなぜクセになるの?

私たちが何か話すときには、基本的に脳で考えながら言葉を口に出しますが、無意識のうちに口から出てしまうのが「口ぐせ」です。あなたにも、つい口にしてしまう言葉の1つや2つ、あることでしょう。そもそも、なぜ言葉はくせになるのでしょうか。

私たちの脳には「思っていることよりも、言葉や動作を記憶に残しやすい」という性質があります。また、脳は「何度も入力されることは、生命にとって大切な記憶だ」と認識します。

そのため、たまにしか使わない言葉は忘れられていきますが、たびたび使っている言葉は「生きていくために必要な情報」と捉えられ、より習慣化されるのです。

脳は、よく使う言葉が「いい言葉」なのか「悪い言葉」なのかを判断して記憶していくわけではありません。いい言葉も悪い言葉も、何回も発していれば、「重要なこと」としてインプットされるのです。

せっかくインプットするなら、毎日が楽しくなる「幸せ脳」へと導いてくれる言葉を口ぐせにしたいと思いませんか?

ちなみに、脳がもっとも活性化して気分がよくなるのは、「感謝をしているとき」です。脳科学的にも、感謝をするとセロトニンやドーパミンなどの快感ホルモンが分泌されることがわかっています。まさに「幸せ脳」の状態と言えるでしょう。

夜寝る前に、その日にあったいいことを思い出して、「ありがとう」「感謝しています」などとつぶやいてみましょう。それだけで、脳が喜び、幸せな気持ちに包まれます。

 

言葉・脳・行動はつながっている

私たちの脳では、言葉を発した瞬間に、イメージが想起されています。たとえば、「太陽」と口に出したとき、何かイメージが浮かんできませんか?  明るい、暖かい、輝いている...といったところでしょうか。それらは、「太陽」という言葉そのもの以上に、強く印象に残りませんか?

言葉を発すると、脳内では、言葉に関わる「言語野」と同時に、視覚に関係する「視覚野」が活性化します。その結果、パフォーマンスが変わることがわかっています。

たとえば、握力を測るときに「弱い」と言いながら握ると、力が入らないイメージが浮かび、本当に力が入らなくなるのです。では、「強い」と言いながら握るとどうでしょう。自然と手に力が入り、パワーが出てくる気がしませんか?

このように、言葉によってつくられたイメージ次第で、日々のパフォーマンスが変わります。どんな言葉を使うかで、あなたの能力さえ変わってしまうのです。

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うれしいときに出る言葉は、いい言葉

著者紹介

西剛志(にし・たけゆき)

脳科学者

東京工業大学大学院生命情報専攻卒。世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、企業から教育者、高齢者、主婦など含めてこれまで3万人以上に講演会を提供。テレビやメディアなどにも多数出演。近著に『脳科学者が考案 見るだけで自然に脳が鍛えられる35のすごい写真』( アスコム)がある。

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