「楽して儲けたい」誰もが一度は抱くそんな願望の落とし穴を、『ドラえもん』のび太の失敗談から紐解きます。現実社会に溢れる「甘い儲け話」の裏側と、怪しい罠から自分や大切な友人を守るための現実的な対処法を、のび太の教えと共に解説します。
※本稿は、横山泰行著『ポケット版「のび太」が教えてくれたこと』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
のび太も痛感!世の中そんなにうまい話はない
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ドラえもんが取り出したひみつ道具「タヌキさいふ」にカキの葉を入れると、千円札に早変わり!のび太は大喜びしています!
「世界中のカキの葉っぱを集めて世界一の金持ちになろう」
両手両足をバタバタさせて有頂天になっています。そのうえ、しずちゃん、ジャイアン、スネ夫も巻き込もうとしています。
「しょくんアルバイトしないか?カキの葉集め?葉っぱ一枚に一円......いや十円......いや百円はらう」
しずちゃんは六枚のカキの葉を集めてきたので特別に千円支払い、のび太は残りのお札を持って、おもちゃ屋さんでレーシングカーのプラモデルを買うことができました。
ところが、しばらくすると、おもちゃ屋さんとしずちゃんから、お札が葉っぱになったと告げられます。
びっくりしてドラえもんに尋ねると、こう説明されました。
「タヌキさいふは、未来の世界の子どもたちが銀行ごっこに使うんだ。三十分たつともどっちゃう」
それを聞いたのび太は、
「けっきょく、苦労しないで金もうけしようなんて考えるのがまちがいなんだ」
と、ショボンとしてしまいました。
『てんとう虫コミックス未収録作品スペシャル ドラえもん第16巻』小学館
第2話目「タヌキさいふ」
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※登場人物「源静香」の作中での呼び方について、アニメなどでは「しずかちゃん」とすることが多いですが、本書ではマンガでの表記である「しずちゃん」を使用しています。
「怪しい話」の正しいかわし方
「お客様だけに特別にお知らせする、いいお話です!」
突然、電話がかかってきて、「うまい儲け話」とやらを聞かされた経験のある人もいるのでは?でも、本当に美味しい儲け話なら、そもそも他人になんか教えないで、自分がやっているはずでして......。冷静に考えれば、そうですよね?
だから、こういう話は99.99999......%ウソなのですが、とはいっても、「もしかしたら、もしかするかも!」と、心がグラッと動いてしまうこともあるかもしれません。
のび太の場合は、反省するだけで済みました。でも、私たちの実社会でウラがありそうな儲け話に乗ってしまうと、取り返しのつかないことになることもあります。
「倍になって返ってくるはず」の投資金を全部失ったり、ネットワークビジネスにはまって大事な友人を巻き添えにするなんてことも......。
私たちがこうなってしまうのは、きっと、「できることなら、たくさんのお金がほしい!」と思うことが多いからなのでは?
でも、お金は目的ではなく、人生を豊かに送るための「手段」にすぎません。それなのに、お金儲けのためにメチャクチャな人生を送ってしまったら、まさに本末転倒だと思いませんか?
「美味しい儲け話」を持ちかけてくる人がいたら、さっきののび太の教えを思い出して冷静になって、思いとどまりましょう。「本当に儲かるかもよ?」と思う気持ちも、わからなくはないんですけど......。
電話であれば「興味ありません」と言ってすぐに切ってしまえばいいし、道で声をかけられたら、聞こえないそぶりで通り過ぎるくらいしたっていいと思います。
友人がそうした話を持ちかけてきたら、その人とは距離を置いたほうがいいかもしれませんね。その人は今、「ずるい金儲け病」にかかっている可能性が大きいので、いくら正論をぶつけても、なかなか聞いてくれないでしょうから。
目が覚めてくれたら、また以前のように仲良くするとして、しばらくは遠ざかっていることをオススメします。自分まで、その病気に感染してしまったら大変ですから。そういう態度をとることで、その友人だって「自分のやっていることって、もしかしておかしいの?」と、目が覚めるかもしれませんし。








