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生き方

"がんばらないほうが成功できる" 5つのメソッドとは

池田貴将(オープンプラットフォーム代表取締役)

2013年07月16日 公開 2022年12月21日 更新

"がんばらないほうが成功できる" 5つのメソッドとは

まるで習慣のように自然と成功する、幸せになる方法があります。アンソニー・ロビンス直伝トレーナーである池田貴将氏によると、そのカギは感情をコントロールすることだといいます。

これまで努力しても、がんばっても結果が出なかった方、やりたいことや好きなことが見つからない方、自信がない方でも"劇的に変わる"、最少の労力で、最大の結果を手に入れる、5つのメソッドを紹介します。

※本稿は、『がんばらないほうが成功できる』(PHP研究所)の内容を、一部抜粋・編集したものです。

 

人生最大のトラップは「まぁまぁ」で満足する「あなた自身」

「最近どう?」
「まぁまぁだよ」

よく行われるこの会話。実はこの中には、あなたの人生を左右する大きなヒントが隠されています。それは、「まぁまぁだよ」という言葉。これこそが、あなたの人生が輝くことを妨げる「最大のトラップ」である、といったら驚くでしょうか。

「まぁまぁ」というのは、「良くもなく悪くもない」と思われています。「毎日はまぁまぁだよ」「うちの職場はまぁまぁだよ」「この部屋はまぁまぁかな」。このように「まぁまぁなこと」はあげればきりがありません。

「まぁまぁ」というのは、「本当は、やったらもっとできると思っているけれど、今に大きな不満があるわけではないし……」という状態です。あなたの人生や仕事や人間関係でも、「まぁまぁでよしとするか」と感じていることがあるのではないでしょうか。

ここで、あなたの人生を変える質問を投げかけたいと思います。

「なぜ、まぁまぁのところにいるのでしょうか?」

「どうして、ベスト(最良)を目指さないのでしょうか?」

「どうしたら、無理をせずベストへ到達することができるのでしょうか?」

さて、どんな答えが出てきたでしょうか。これこそが本書でお伝えしたいポイントです。またこの答えは、これまでのビジネス書や自己啓発書では語られていません。

人は「大きな不満」があれば、それを変えようというエネルギーや情熱が生まれてきます。しかし、一番怖いのは、「まぁいいか」という妥協の結果、エネルギーや情熱が失われてしまうということ。そうなると、現状を維持するどころか、ズルズルと悪くなっていってしまいます。

「よりよい人生を送る」ことを妨害するのは誰だと思いますか。それはほかでもない、「まぁまぁで満足するあなた」自身です。

 

なぜベストを目指さないのか?

なぜ、あなたはベストを目指さないのでしょうか。もしかすると、目指せないといったほうがいいのかもしれません。

それは、人生には次の2つのゾーンがあることを知るところから始まります。

(1)慣れたゾーン

「慣れたゾーン」とは、あなたが「心地よく」過ごせるゾーンのことです。

まず「心地よい場所・環境」があります。あなたにも憤れた場所、慣れた環境がないでしょうか。住み慣れた場所、通い慣れた道、話がわかる友人、行き慣れたお店など、そこで何をしたらいいか、考えなくても済むような慣れたゾーンです。

また「繰り返された行動・考え方」もあります。いつも食べすぎる人は、その行動が「慣れたゾーン」の中となります。逆に、いつも早起きをする人は、それが「憤れたゾーン」の中だからです。また、悩むのに慣れている人もいれば、前向きに考えることに慣れている人もいます。

これは「良い/悪い」ではなく、「慣れている」というだけ。

人は経験したことにもとづいて判断・選択をする生きものです。この中は、自分が過去に経験したことがあって、安全なゾーンです。

だって、何が起きるかも予想がつくし、どうしたらいいかもわかっているゾーンだからです。このゾーンは、あなたにとって、どんなことが当てはまるでしょうか。

(2)不慣れなゾーン

もう1つが「不慣れなゾーン」です。これは「慣れたゾーン」の外に広がる無限のゾーンです。あなたが「ドキドキ」したり、「緊張」してしまうのは、「不慣れなゾーン」の中に身を置いたときです。

知らない人たちの集まりにはじめて参加するときや、入ったことのない高級レストランに入るときや、海外の人に街中で道をたずねられたときなど、普段とは違う「不慣れなゾーン」にあなたはいるのです。

これは、場所に限りません。不慣れな行動のこともあります。たとえば、朝5時に起きるのが不慣れなゾーンの人もいるでしょう。間食をしないことが不慣れなゾーンの人もいるでしょう。

また、不慣れな考え方というのもあります。失敗して自分を責める考え方に慣れている人は、「失敗して、そこからよくできたことを見つける」という考え方には慣れていません。

自分や部下の短所ばかり見つける考え方に慣れている人は、「長所を見つけて伸ばす」という考え方には慣れていません。

人生が決まるのは、この「不慣れなゾーン」であなたがどういう考え方・態度・選択ができるかにかかっています。このゾーンは「人生が変わるゾーン」でもあるのです。

 
「まぁまぁ」はどちらに属しているでしょうか。

それは「慣れたゾーン」です。しかし、「まぁまぁ」のゾーンにいたのでは、わたしたちはいずれ退屈に感じてしまうし、慣れていることばかりなので、衰退していってしまいます。

この場所でがんばったとしても、結果はこれまでのものとさほど変わりません。むしろ、だんだん落ちてきます。

では、人生のベストはどこにあるのでしょうか。

それは「不慣れなゾーン」にほかなりません。多くの人が心から満足することができないのは、「慣れたゾーン」の中でベストを探してしまっていたり、はじめから「ベスト」を諦めているからです。

人生のベストはいつからでも、どこからでも、どんな状況からでも手に入れることができます。でも、心地よく過ごしている「慣れたゾーン」の中にはありません。

「慣れたゾーン」の中で見つかるのは「過去」だけです。「未来」は常に「不慣れなゾーン」の中であなたを待っているのです。

しかし、「不慣れなゾーン」は未知ですから、危険や不安がいっぱいに感じてしまいます。わたしたちの脳は「生き残る」ことがミッションなので、未知の危険や不安からは全力で遠ざかろうとします。

そのため、「ベスト」を望んでいたとしても、「不慣れなゾーン」から遠ざかりたくなるのです。

うまくいっている人たちの行動をみると、「なんでわざわざそんなことをやるんだろう」と思うことがありませんか。それは、彼らが「わざわざ心地よい慣れたゾーンから出る」ことこそが、うまくいく最短で最速の道だと知っているからです。

ここでは、がんばるというよりは、むしろワクワク楽しむだけで大きな成果が得られるのです。

 

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