上司にしたい歴史上の人物は?ランキング
2013年12月26日 公開 2022年07月27日 更新
今月のお題「上司にしたい歴史上の人物とは?」は、いわばアンケートの定番でしたが、ふたを開けて見ると、まさに定番ともいうべき人物の目白押し。先月の「NHK大河ドラマの主人公に取り上げてほしい歴史人物は?」のアンケートが、 「1位:木曾義仲、2位:立花宗茂、3位:高杉晋作」という順位だったこととは、いささか趣きを異にする結果となりました。
やはり「上司」というお題は、なかなか冒険し難いテーマなのでしょうか!(と横目で編集長の姿をちらちら見ながら…)。
もう1つの特徴は、ご回答いただきました皆さまの平均年齢が、これまでよりもやや高めで、男性の比率もグッと高かったこと。おおよそ40代後半から50代の男性が中心層という感じです。「上司にしたい」というより、もしかするとご自身のご経験なども踏まえて「上司としてあるべき資質をもった人」という観点でお選びいただいた方も多いかも知れません。
挙げられた人物とその理由を並べてみると、今を生きる日本人が求めるリーダー像がほの見えてきて、面白いのも確かです。
では、「上司にしたい歴史上の人物ランキング」の発表です。
決断の速さと革新の気風!
1位となった織田信長 。いやいや、どうですか、この結果は。編集部員から思わず挙がった声は、「世の中には、思いのほか自信がある人が多いのかなあ」。確かに、認められて出世の波に乗れた時は最高ですが、何かで失敗をすると大変なことが待っていそうな…。
アンケートに寄せられた声の中にも、その点へのご指摘は盛り込まれていました。
「才能・努力・運で将来が開けそう。ただ、1回の失敗も許されそうにないのだが…」
一方で、こんな声も。
「失敗すれば酷そうですが、手柄を立てればしっかり見てくれる、よい上司となりそうです」「厳しさと若さの中に優しさがある」「こういう人には、うまく振る舞えば気に入ってもらえる自信がある」
小説やドラマなどでは過度に酷薄に描かれがちな信長ですが、優しさを示す手紙やエピソードも残されています。本当の人物像がどうだったのかは興味深いところですね。
信長を評価する声で多かったのは、「決断の速さ」「革新の気風」「機転」「押しが強く頼もしい」「迅速果敢な行動力」「リーダーシップ、統率力」「政治的手腕や戦略に長けていて頼もしい」などでした。逆にいえば、これらは今の日本の「上司」に足りぬものということになるのでしょうか。
さて、2位の坂本龍馬 に寄せられた声からも同様の傾向が感じられます。「先読みの鋭さと決断力」「あの時代では稀な先進的な考え方」「低い身分から、独自の感性で時代の流れを作り出した凄さ」「責任感とリーダーシップ」「時代の流れを読み解く感受性の豊かさと行動力」…。
なるほど、多くの人びとの心に宿る「上司としてもっておくべき素質への願い」の一欠片が見えてくるようにも思われます。
同時に龍馬の場合は、次のような声が多かったのも特徴的でした。「部下思いの姿に感動します。この人の下でならどんな仕事もできる気がします」「何かしら可愛げがある」「あるべき姿を描き、周りの人たちを巻き込んでいくやり方は、いろいろなところで活用できる」「コミュニケーション能力の圧倒的な高さ」「個性を重んじてくれそう」。
これも世の多くの「上司」諸氏には、耳の痛いところでは!?