現役ビジネスマンの英語勉強法~集中して取り組む時間を決める
2014年06月10日 公開 2023年01月19日 更新
《『THE21』2014年7月号「時間がない人」のための英語勉強法 より》
朝やスキマ時間を活用し会話とリスニングを強化
先にスケジュールを決めることが重要
2004年に現在の会社に転職してから、英語力の必要性を実感したという、久保田陵氏。その理由は、業務内容と深く関わっていると語る。
「海外向けカーナビの地図開発担当になったため、英語を使う仕事が増えたのです。海外のサプライヤーから提供される説明書の表記は英語ですし、海外出張でプレゼンテーションをするときは、英語で話さなければなりません。海外では親会社の日本人駐在員にフォローしてもらっていますが、頼ってばかりでは満足に顧客とディスカッションすらできません。日常的に英語に触れてみて気づいたことは、聴き取れないから会話もできないという現実でした。自分にはリスニング力が足りなかったのです」
そこで始めたのが、独学での英語学習。リスニングCDや教材を購入して勉強してみたものの、ビジネスの場で「相手の話した内容をきちんと聴き取り、かつ自分の言いたいことを伝える」という成果を思うように得られず、いろいろと試しては挫折をする繰り返しだったという。
独学で試行錯誤するなか、久保田氏はマネージャーに昇進。さらに英語を使う機会が増え、仕事も忙しくなったが、昨年から1年ほど、継続的に英語の勉強ができていると語る。きっかけは、当時会社が推奨していた英会話教室への通学だった。
「1コマ40分の授業を一度に2コマ勉強しなければならないのはハードでしたが、勉強を続ければ少しずつでも英語力は上がると実感できました。少しでも学習時間を増やすために、学校の通学期間にも独学を並行して行ないました」
久保田氏の独学方法は、主に2種類。黙読したり、聴いた英文を音読する学習法と、聞き取った英文を書き取るディクテーションだ。
今年4月からは、オンラインビジネス英会話スクール『Bizmates』が推奨されるようになったので、久保田氏も受講を始めた。
「1レッスン25分と短く、オンラインなのでスケジュールが組みやすいです。講師の人数が多いことも、いろんな人の英語を聴き取れるようになりたい私にとっては大きなメリットに感じました。
サイトに掲載されている講師陣の音声ファイルを聴いて、自分が聴き取れるかどうかを事前に判断して、講師の方を選択しています。テキストの内容だけではなく、突発的な質問にも対応できるよう、講師から尋ね返してもらえるような会話を心がけ、余った時間はフリーディスカッションに充てるようにもしています」
平日の週3~4回、朝6時からレッスンを受けて、通勤時間は『Bizmates』の予習復習。毎朝7時半頃には出社し、始業前の時間のうち1時間はリスニングやディクテーションの独学を行なっている。学習を継続する秘訣は何か。
「私の場合は、仕事で英語を使うたびに力不足を感じて恥ずかしく思うのですが、それが勉強のモチベーションになっています。また、勉強の時間を決めてしまうことも、継続できている理由です。特に、早朝に学習するスタイルが自分には合っているので、6時からのオンラインレッスンを習慣化できていることが大きいと思います」
<取材・構成:内埜さくら>
久保田陵(くぼた・りょう)
インクリメントP〔株〕商品部 第一商品部 第二グループ マネージャー
1976年、神奈川県生まれ。大学卒業後、生命保険会社のシステム開発会社に入社。SEとして勤務ののち、2004年に「MapFan 」などの地図やソフト開発を手がけるインクリメントP〔株〕に入社。海外ナビの開発担当に携わる。海外出張など、仕事で英語を使う機会が多い。