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朝倉千恵子の「社会を変えたい人」列伝 <ゲスト>サンリ会長 西田文郎さん



2014年07月29日 公開

朝倉千恵子(〔株〕新規開拓社長)

《『PHPビジネスレビュー松下幸之助塾』 2014年7・8月号Vol.18より》

<<朝倉千恵子のプロローグ>>

 北京五輪金メダルのソフトボールチームや、夏の甲子園2連覇の駒大苫小牧()高校野球部などの指導で知られ、多くの経営者から「能力開発の魔術師」として尊敬を集める西田文郎先生。先生とのご縁は10年前、主宰される「西田塾」の門を叩いたことから始まりました。数多くの自己啓発・能力開発セミナーを受講してきた私にとって、“最後の授業”“最後の先生”となりました。門下生として「今の自分を見ていただきたい」という思いとともに、先生がなぜ経営者の育成に力を入れておられるのか、インタビュアーとしてその思いの深奥に迫ってみたいと思います。

構成:阿部久美子/写真撮影:山口結子>

 

「知・徳・胆」を備えた経営者を育てたい

西田文郎 (にしだ・ふみお)

1949年生まれ。日本におけるイメージトレーニング研究・指導のパイオニア。’70年代から科学的なメンタルトレーニングの研究を始め、大脳生理学と心理学を利用して脳の機能にアプローチする手法を構築。’80年サンリ東海センター(現サンリ)設立。日本の経営者やスポーツ選手の能力開発指導に多数携わり、トップビジネスマン、トップアスリートを数多く育成している。経営者の勉強会「西田塾」には全国各地から入塾希望者が殺到する。最新刊は、『No.1リーダーを支える英断の言葉』(現代書林)。http://www.sanri.co.jp/ http://nishida-fumio.com/

 

最初は「根拠のない自信」が大事 

朝倉 3年ぶりにお会いしましたが、まったくお変わりなく、むしろさらにエネルギッシュになられたようにお見受けします。

西田 ははは。新しい会社を始めて気合が入っているからかな。

朝倉 私が「西田塾」の門を叩いたのが2004年でした。先生は『№1理論』というご著書も出しておられますが、「やる以上はナンバーワンを取らなければいけない」という西田先生のお考えにたいへん共鳴して、いろいろ勉強させていただきました。

西田 朝倉さんは当時から「すごいな」と思わせる何かを持っていましたよ。

朝倉 当時、私はまだ会社を設立する前でした。帝国ホテルタワーに事務所を構えたり、多額の借金を抱えながら高額のセミナーを受けたり、西田塾に行くと言い出したり……周囲からはあきれられていたんです。

西田 でも、どこかで自信はあったでしょう?

朝倉 そうですね、“自分はこうなりたい”という“画(え)”はかなり鮮明に頭の中に浮かんでいました。

西田 それ、それが大事なんですよ! 一般常識的な感覚ではありえないことにチャレンジできるのは、“この道を進めばうまくいく”という自信があるからなんですね。そこに根拠はないんです。根拠はないけれど、チャレンジする意欲を持てる。それが成功する人に共通する特徴です。ビジネス、スポーツ、受験……、成功する人はみんな“自分はできる”というイメージを強く持っています。実はこれ、性格のように思われがちですが、性格ではない。思考の習慣、思考のクセづけなんです。

朝倉 だからトレーニングでだれでも変われるわけですね。

西田 そうです。朝倉さんは西田塾に来る前からそういう思考習慣ができていたんですよ。

 

人は「考え方のクセづけ」で変わる

朝倉 西田先生が今のお仕事を始められたきっかけについて教えていただけますか。

西田 29歳まで東証一部上場企業で営業の仕事をしていましたが、経営者が替わったことでいろいろあって、独立することにしました。教育をやりたかったんです。今と違って1970年代には、上場企業の社員の立場を捨てて独立するのはかなり驚かれました。

朝倉 そうでしょうね。奥様は反対されなかったのですか。

西田 私がすごく強気で「絶対に成功するから」と言っていたので、なんとかするだろうと思っていたみたいですね(笑)。

 当時、たまたまドイツのスポーツ選手で、それまで脚光を浴びていなかった人が絶対的エースを破って世界チャンピオンになったことがありました。そのとき、「そういう人にはふつうの人と1カ所だけ違うところがある。それはイメージ力だ」という話を聞きました。「できると思い込んでいるかどうか」だというのです。

 これを知って面白いなあと思って、人生の師と仰いでいた人にその話をしたのです。「ビジネスマンも同じではないでしょうか」と。「調べてみなさい」と言われました。そこでいろんな大学に問い合わせてみたのですが、どこもやっていない。脳の病気の研究はしていても、機能研究をやっているところがなかったのです。機能研究はお金にならないと考えられていたからです。

朝倉 今は脳科学がたいへんな人気を呼んでいますね。

西田 そう。だけどその当時はどこも気づいていなかった。それを報告したら、「じゃあ、お前がやればいい」と言われてしまった。尊敬する人に言われたらイヤとは言えません。成り行きで、私は大脳生理学の研究を始めることになったわけです。

 

☆本サイトの記事は、雑誌掲載記事の冒頭部分を抜粋したものです。以下、「天才とはアホなことをやり続けられる人」「経営者に必要なのは『知・徳・胆』」「世の中甘くないというアンカリングが大事」などの内容が続きます。記事全文につきましては、下記本誌をご覧ください。(WEB編集担当)

 

<掲載誌紹介>

2014年7.8月号Vol.18

 7・8月号の特集は「理念をきわめる」

 経営理念なくしては、真に力強い事業活動の推進はむずかしい。では、理念があればそれが可能かといえば、必ずしもそうともいえない。高尚な理念がただの「絵に描いた餅」になっている例はたくさんあろう。理念に命を吹き込み、社員のモチベーションの向上と事業の発展に結びつけるためには、理念が社員に深く理解され、体にしみこむまでに「きわめる」ことが必要ではないか。
 こうした問題意識に立った本特集では、会社として、また社員一人ひとりが企業理念を「我がもの」とするための考え方と方法を探った。
 そのほか、世界的経営学者である野中郁次郎氏の松下幸之助論や、京都に拠点を置く計測機器の世界的企業である堀場製作所の人財論なども、ぜひお読みいただきたい。

 

 

BN



著者紹介

朝倉千恵子(あさくら・ちえこ)

株式会社新規開拓 代表取締役社長

小学校教員を経て、一般企業の営業職として入社。営業未経験ながら、礼儀礼節を徹底した営業スタイルを確立し、3年で売上NO1、トップセールス賞を受賞。
04年株式会社新規開拓を設立。現在までに延べ17万人の社員研修・人材教育に携わる。
女性の真の自立支援、社会的地位の向上を目指した、TSL「トップセールスレディ育成塾」を主宰。卒業生は2,500名を超える。著書は、全37冊、累計売上部数は約48万部。『コミュニケーションの教科書』(フォレスト出版)、『すごい仕事力』(致知出版社)など。

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