ホーム » 仕事の心得 » 賢い!現実逃避術~占いを都合よく利用する

賢い!現実逃避術~占いを都合よく利用する

2014年08月13日 公開

五味一男(プロデューサー、演出家、作家)

 

――本書『ふわっと心が軽くなる 賢い!現実逃避術』では「癒しの尼僧」「ポジティブ心理学者」「超合理主義の実業家」「伝説のご隠居」という4人が、時に豪放磊落に、時に繊細緻密に、賢い現実逃避術を語ってくれます。その中から、伝説のご隠居の話の1つご紹介しましょう――

 

〔伝説のご隠居の教え〕

おみくじは大吉が出るまで引けばよい!
最初の占いが当たるとは限らない

 信心深い人でなくても、お正月に神社やお寺に初詣したときなどには、おみくじを引いてしまうものだ。人間というものはどこかで現実を超越した運を信じ、また幸運が来ることを望んでいる。

 素直に言おう。私は占いが好きだ。雑誌の占い記事を見れば自分の運勢を必ずチェックするし、街の占い師に会いにいくのも好きだ。「なんか最近ツイてないな」と思うようなときは、よくお世話になる。

 神社やお寺に置いてあるおみくじもよく引く。それも、必ず大吉が出るまで引くのだ。凶なんて引いた日には、どんな恐ろしいことが起きるのかと思って落ち着いていられないではないか。私は「中吉」くらいじゃあ満足しない。大吉が出ると「ああよかった、安心した」でおしまいにする。お寺や神社にしてみたら私はいいカモなのだろう。でも私はこれで満足している。

 何だか元気が出ないぞ、というときは占いの記事ばかり見ている。そこでいい話を読むことができたら、一発で元気を取り戻せるのだ。占いも同じ。怖いことを言われた日には、すぐ次の占い師さんにあたっていい話を聞かせてもらわないといけない。占いの「ハシゴ」である。

 そんなのあまりにも都合がよすぎるって? そう、たしかに都合がいいのはわかっている。でも占いなんて、もともと100%完璧なモノじゃない。そんなモノでへこむのは愚の骨頂。都合よく利用してこそ、存在価値があると私は思う。

 そもそも、占い、おみくじは「いつまで」のことを予言しているのか、という考え方もある。向こう1年だろうか、それとも数カ月なのか。実際はそんな決まりはないのである。結局のところ、「いつまで」は私たちの解釈に委ねられている。ならば、私の解釈は「次に占いをするまで、次におみくじを引くまで」である。だから、「凶」だった運勢も3分後には「大吉」に転換することだってあるのだ。3分前の自分は運気がなかった。でも今は運気が生まれた。そう思えばいいのだ。

 それに、そもそも占いは信じるとか信じないとか、そういう付き合い方ではないと思う。

 私は自分にとっていい話を聞かせてくれる占いしか興味がない。もっというと、私は誰かにちやほやされたい。そういうとき、占いはぴったりなのだ。占い師に会って、「あなたの金運は素晴らしい」「本当はあなたいい人なのに、誤解されやすいでしょう?」なんて言われると、すごくいい気分になる。面と向かって「あなたは素晴らしい」「あなたはツイている」なんて持ち上げてくれることなど、実生活の中ではまずあり得ないことだ。占い師さんも商売だから、こっちが喜ぶツボを見抜く技術を磨いているのだと思う。

 逆に、面と向かって「あなたの健康運は下がっている」「あなたは一生お金に縁がない」とか言われたら、ものすごく腹が立つが、基本、占い師さんたちは人を傷つけるようなことは言わない。

 「今は仕事運が落ちていて……」という話をするにしても、「でも年の後半に向けて回復していきそうです」みたいなフォロ-を必ず入れてくれる。でもやっぱり、悪いことを言われたら次の日から目覚めが悪い。「いくら頑張っても今年は病気しちゃうんだよな……」なんて思いながらじゃあ、頑張る気が起きないではないか。だから、次の占い師、次のおみくじへとハシゴするのだ。

 実際、あるお寺では、おみくじの中に多めに「凶」を入れているという噂がある。凶を引いた人は「縁起が悪いから」といって、もう1回おみくじを引いてくれる。だったら、凶をたくさん入れておいたほうが、おみくじ全体の売り上げがよくなるんだから、という理屈だ。

 占いとは、そういういい加減な付き合い方がいい。生活をちよっと豊かで、前向きな、ストレスのないものにするために、占いを都合よく利用するのである。だから、良いことは信じて、悪いことは信じない。縁起の悪いことを言われたら、良い話を聞けるまで占い師をハシゴする。おみくじも占いも、そうやって付き合う。これを習慣にしていたら、毎日が「ツイてる」日。毎日、いい気分で過ごせるではないか。

 スポーツ選手はゲンを担いでいる選手が驚くほど多いと聞く。これもまた同じこと。自分の気持ちをアゲているのだ。または、「もし、やらなくて悪い結果が出たら後悔する。仮に効き目がないとしても、害はない」といった想いが働くらしい。それで何億も稼ぐんなら立派な効力があるというものだ。

 要は自分で自分を勇気づけるコツ、最高に都合のいい解釈をするコツ、マインドをアップさせて現実にいい結果を出すコツを会得せよ! ということだよ。

 

<書籍紹介>

ふわっと心が軽くなる 賢い! 「現実逃避」術

五味一男 著

成功者、幸福な人生を送る人はみな、自分だけの現実逃避術を持っている。辛い現実に正面から挑まない、賢い生き方をしてみませんか。

 

<著者紹介>

五味一男

(ごみかずお)    

プロデューサー、演出家、作家。

早稲田大学中退、日本大学芸術学部卒業。1987年、日本テレビ放送網株式会社に入社。2007年、日本テレビ史上最年少で執行役員に就任。
『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』『投稿! 特ホウ王国』『マジカル頭脳パワー!』『速報! 歌の大辞テン!』『ごくせん』『エンタの神様』『24時間テレビ』など、数々の番組をヒットさせ、業界では「視聴率男」「生涯打率No.1」などと呼ばれている。
2013年には「テレビの歴史を創った50人」(小学館)の1人に選出されている。
ヒットを生む「五味理論」はテレビ界を超え注目され、慶應義塾大学、成城大学などの大学の他に「リクルート」「ソフトバンク」「アサヒビール」「バンダイ」など、企業向けの講演や「大前研一のアタッカーズ・ビジネススクール」の講師も務めている。
また『読売新聞』『朝日新聞』『産経新聞』などの新聞でもコラムやエッセイを連載。
著書に「「視聴率男」の発想術」(宝島社)、「ヒット率99%の超理論」(PHP研究所)がある。

 
 


関連記事

編集部のおすすめ

賢い!現実逃避術~明日できることは今日やらない

五味一男(プロデューサー、演出家、作家)

辻野晃一郎・成功体験を捨てよ、世界はまるで違って見えてくる

辻野晃一郎(元グーグル日本法人社長)

バタバタした時によく効く小さな習慣

吉山勇樹(ハイブリットコンサルティング代表取締役CEO)

“がんばらないほうが成功できる” 5つのメソッドとは

池田貴将 (アンソニー・ロビンス直伝トレーナー)

“池井戸潤”はなぜ社会現象になったのか?

特別対談:香山リカ(精神科医)、土井英司(ビジネス書評家)
リッツカールトン東京 Happy Fes 女性のHappyを応援する日

WEB特別企画<PR>

アクセスランキング

WEB特別企画<PR>

リッツカールトン東京 Happy Fes 女性のHappyを応援する日
  • Facebookでシェアする
  • Twitterでシェアする

ホーム » 仕事の心得 » 賢い!現実逃避術~占いを都合よく利用する