「本業も副業もWIN-WINを目指す!」上手な週末起業術
2014年09月04日 公開 2024年12月16日 更新
消費税など、サラリーマンの家計に直結する増税が相次ぐ一方、公的年金などの社会保障はアテにならない時代。自分のお金は自分で守り、少しずつでも増やしていかねばならない。
では、賢いビジネスマンはどんな方法で、自分のお金を守り、増やしているのか。余裕を持って貯蓄できる人と、毎月ギリギリで生活している人は、何が違うのか。経営コンサルタント・藤井孝一氏にその秘密を伺った。
※本稿は、『THE21』2014年9月号より一部抜粋・編集したものです。
稼ぐ方法の思案もワクワク楽しい時間
会社勤めをしながら副収入を得るには、週末起業という方法もあります。お金を稼ぐ方法だけならいろいろありますが、自分で起業することで、他では得られない経験ができます。なぜなら、どのような分野でどのように稼ぐか、事業のアイデアの段階から自分で考えることができるからです。
経理も営業も企画も、会社の部門すべてを担うことになります。いわば、自分という組織に新規事業を立ち上げることです。
お小遣いを稼ぐだけなら、アルバイトでもできます。しかし、アルバイトは誰かの考えたビジネスモデルの末端を担うだけです。起業をすれば、会社を辞めてもその経験や自分の会社が残ります。明日、自分の会社がどうなるか不確かな時代、キャリアにおいてもリスクを分散してはどうでしょうか。
週末起業の一番難しい点は、「いかに稼ぐか」につきます。時間の制約のあるなか、効率良く収益を得なければなりません。でも、そんなに難しく考える必要はないのです。あなたの趣味や仕事での専門性を活かせます。
趣味を活かすというと、真っ先に思い浮かぶのが、趣味の「モノ」を売るということかもしれません。その場合は、まめに情報をチェックし、細かな作業をしなければなりません。もしかするとそれより、あなたの知識や技術を売るほうが早いかもしれません。
たとえば、私の知人で戦国時代の甲冑のレプリカを作るのが趣味の人がいます。軽い素材でリアルな甲冑を作る技術を持っており、仲間と甲冑の集いを催しています。それが評判になり、イベントに招待されるようになり、地方自治体からも呼ばれるようになったそうです。
このように、専門家になるのに資格は要りません。むしろ、自分の持っている知識を体系化すべきです。起業のチャンスはいろいろなところに転がっています。やってみないとわからないのです。
失敗しても気楽なのが週末起業です。会社員を続けながらですから、借金さえしなければ元の生活に戻るだけ。会社を辞めて起業するよりも、リスクは格段に低く抑えられます。
もちろん、収益をあげられるまでには時間がかかりますし、試行錯誤もします。でも、「これを仕事にしてみたい」と考えることは、ワクワクしませんか? いつかは独立したいと考えている人にもお勧めです。
「週末起業で失敗しやすい人」~お金だけが目的では続かない~
(1)小遣い稼ぎを目的とする
(2)副業を言い訳にする
(3)既存のシステムで稼ごうとする
(4)専門性がない
週末と言えども、起業には変わりありません。ちょっとお小遣いを稼ぎたいと思う程度の気概では、到底成功しません。ましてや副業を言い訳に手を抜いていいはずがありません。時間の制約のあるなか起業をするのであれば、なるべく競合が少ない、専門性に特化した分野がいいでしょう。
「週末起業に向かない仕事」~仕事内容をよく考えよう~
(1)飲食店など時間の拘束が長い
(2)薄利多売
(3)本業と同じこと
会社勤めと両立するためには、かける時間が限られてきます。大幅に時間を割く仕事は不向きと言えます。同じく薄利多売の仕事は、数をこなさなければならないため、必然的に時間も取られます。最後に、本業で入手した個人情報などを利用しての仕事は違法に当たります。また勤め先に背く行為でもあります。