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生き方

「陽転易学」で人生をひらく

小田全宏(株式会社ルネッサンス・ユニバーシティ代表取締役)

2016年01月28日 公開 2016年02月23日 更新

占うべきもの、占うべきではないもの

占的というのは、易によって何を占うのかということです。この占的はより具体的であればあるほどいいと私は考えています。ですから、「これからの私の人生はどうなるでしょうか」とか「今度の仕事はうまくいくでしょうか」というような聞き方をしても、あまり意味がありません。そして、意味がないどころか、害になる場合もあるので注意が必要です。せっかく「やろう」と思っていたときに、いわゆる「凶的」な卦がでたら、誰でもがっくりしてしまいます。これでは成るものも成りません。

では、どう聞くべきなのでしょうか。陽転易学的には、「私はこれから○○のことに取り組みたいと思っている。そして満足のいく結果を出したいと思う。そのために自分はどのような心構えでこれを実行していったらよいか」と問うのが、良い問い方です。つまり、「私が何かをするための」立命の易でなければならないのです。

また、もし、あなたがあることを「やろうか、やめようか」思案していたとしましょう。そのときには、現実的な調査を徹底的に行なったうえで、易のメッセージから「やろうか、やめようか」を判断するのです。

未来は誰にもわからないからこそ迷うのですが、一番駄目なのは、右に進みながらも「本当は左に行ったほうがよかったのではないか」と心の中で思うことです。決断というのは、右に進むか左に進むかということを決めることではなく、右に行くと決めたときに心の中で左に行く道を決然と切り落とすことなのです。そうすることによって、右の道における活路が開けていくのです。どのような結果になっても後悔しないという覚悟を決めることです。そのうえで判断を易に求めることは十分意味があるといえます。

著者紹介

小田全宏(おだ・ぜんこう)

(株)ルネッサンス・ユニバーシティ 代表取締役

1958年、滋賀県彦根市生まれ。東京大学法学部卒業後、(財)松下政経塾入塾。松下幸之助翁指導のもと、一貫して人間教育を研究。91年(株)ルネッサンス・ユニバーシティを設立し、多くの企業で人材教育実践活動を行なう。著書に、『陽転思考』『新・陽転思考』(日本コンサルタントグループ)、『日本国改造プログラム』(編著、稲盛和夫監修)、『国民が目覚めるとき』(以上、PHP研究所)、『首相公選』『日本人の真髄』(以上、サンマーク出版)、『私たち塾生に語った熱き想い 松下幸之助翁82の教え』(小学館文庫)など多数。

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