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新しい彼女のことを相談してくる別れた彼に怒り心頭!……恋愛相談

井上香織

2015年04月03日 公開 2022年07月14日 更新

新しい彼女のことを相談してくる別れた彼に怒り心頭!……恋愛相談

別れた彼から新しい彼女のことを相談されて…

私は1ヶ月ちょっと前、1年半付き合った彼と別れました。彼とはアルバイト先で知り合い、今は私も彼もそのバイト先は退職しているのですが、彼がそのバイト先の後輩を好きになり、振られました。

始めは傷付き、相当悩みましたが、何とか彼のことを忘れることが出来そうでした。別れてからはしばらくは連絡しないと言う約束で、私もそれを守っていました。

しかしついこの間、元彼から電話があり、今の彼女(後輩)の相談をされてしまいました。実は私は医療系学校の学生なのですが、今の彼女の体調について、心配だから話を聞いてくれと言われ、相談されたのです。今の彼女の話は余り聞きたくない、とも言ったのですが、聞くだけで良いから、と。結局私は、自分なりに調べて、分かる範囲でアドバイスをしたのでした。その電話の時、彼のことを最低などと言ってしまいました。別れる時、すごく頑張ってスッキリと身を引いたのに、結局彼に言ってしまった。自分の悩んだ1ヶ月が無駄になった気がしました。

ところが翌日、彼からアドバイスのお礼のメールが来て、その中に、「私に電話で言われたことは気にしていない。今の彼女を支えられるように頑張ろうと思った。体調悪くても、彼女は彼女だから、自分の気持ちは変わらない」と書いてありました。

私が電話で最低と言ったのは、別れた彼女に今の彼女の相談をしたという行為についてだったのです。それに、私が電話で言った内容について気にしていないのが本当に情けなかった。別れてから1回も連絡取らない様に頑張ったし、恨み言も言わないで身を引いた。それなのに、どうしてこんな形で2度も傷付けられなくてはいけないのだろう。何も悪い事してないのにと、自分が何だかとても哀れに思えて来ます。

ごめんなさい。これは相談ではないかも知れません。彼と、そういう彼について見抜けなかった自分が情けなくて誰かに何か言って欲しいだけなのかも知れないです。何分別れてから1ヶ月も経っていて、私自身もっと誰かに話したいと言う気持ちが残っているのだと思います。

こんな中途半端なお便りですみません。彼とよりを戻したいなんて、全く思っていません。ただ、情けなくて、怒りが込み上げてきて、やりきれない。それに時間を費やしている自分が嫌で。そしてこんな子供じみた私に、次の恋愛をする機会があるのかも不安です。お叱りの言葉でも構いません。アドバイスお願いします。

(22歳、学生) 

 

今、大切なのは、自分に自信をもつこと

アドバイス

お便り、ありがとう。

あなたが、自分を責める必要はまったくないと私は思います。医療関係の専門知識を求めてきた彼に対し、きちんと調べ、答えてあげたあなたはとても立派です。それも、最も思い出したくもない、“彼女”の体のこと。そのやりとりの後、「いくらなんでも、別れたばかりの私に、新しい彼女のことで電話してくるなんて、最低!」とあなたが言ってしまったとしても、それはごく当然のことです。「ただ、情けなくて、怒りが込み上げてきて、やりきれない。それに時間を費やしている自分が嫌で」とあなたは書いていましたが、そんな気持ち、よくわかります。

あなたは、クールに物事に対処しようとしているけれど、本当はとても優しい心の持ち主です。それを知っているからこそ、彼はあなたを頼ってきたのではないのかしら。“甘え”といってもいいでしょう。

私はべつにヘンな宗教論者では、決してありませんが、そうしてあなたが辛い想いをしてまで、彼にアドバイスしてあげたということは、“輪廻”のように、いつか、めぐり巡って、必ずあなたにあたたかい愛情となって降り注ぐはずです。

「そしてこんな子供じみた私に、次の恋愛をする機会があるのかも不安です」あなたは、こうも書いていましたが、そんなことは決してありません。あなたはまだ学生のようですが“子供じみて”もいない、もう大人の女です。大丈夫。きっと素敵な恋愛ができます。

今、大切なのは、自分に自信をもつこと。そして。元気をだすこと。

頑張れ!あなたがきちんと前を向いて歩いていけるよう、私は影ながら応援しています。

著者紹介

井上香織(いのうえかおり)

青山学院大学文学部教育学科卒。学生時代にはシンガーソングライターとして、アルバム『めざめの刻に』他を発表。また、ラジオのDJ、作詞、詩集『サイレント・レター』(サンリオ)も。大学卒業後は私立高校で英語教師として勤務するかたわら著作活動を続ける。著書は『25歳の辞表』(徳間書店)、『オードリー・ヘプバーンの恋愛講義』(河出書房新社)、『MON CHERI』(KKベストセラーズ)、『放課後』『恋愛歌』『“あなた”からの卒業』(講談社)、『それでもあなたに逢いたくて』『それでもあなたが好きだから』『淋しいのはあなただけじゃない』(大和書房)、『蜃気楼の彼方に』(幻冬舎)他多数。

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