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生き方

低迷したときは「目標値を下げずに期限を伸ばせ」

池松耕次(株式会社オフィスプレジャー代表)

2011年11月15日 公開 2022年10月06日 更新

低迷したときは「目標値を下げずに期限を伸ばせ」

人生には成功するためのパターンがあることをご存知だろうか?若い頃から数多くの事業を立ち上げてきた池松耕次氏は、成功には"遅れの法則"があると主張する。

目標に向かって努力をしているにも関わらず、一向に結果が出ないとあきらめてしまう前に、心得ておくべきことを池松氏が教える。

※池松耕次 著『夢は絶対に叶う』 より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

「遅れの法則」…成功は忘れたころにやってくる

目標達成に向けて必死で努力をつづけていても、それがむくわれないことがとても多くあります。私の場合もそうでした。しかし、それでも挫折せずにいられたのは、「達成の科学」のなかでもいちばん重要な「遅れの法則」を知っていたからです。

香港での事業で成功と挫折を体験し、また一からやり直そうと心機一転して日本に帰ってきた当時の私は、あるとき、「1年で月収を1000万円にする」という目標を立てました。そして、最初の1カ月目は80万円、2カ月目は160万円、3カ月目は250万円.....と、具体的目標値を割り出しました。

まずは80万円の目標値をクリアするために一生懸命がんばったのですが、結果的に私の手にした報酬はわずか4万円でした。

2カ月目は12万円、3カ月目は36万円と、エネルギーを切らさずに死にものぐるいでやっていたのですが、目標金額にはとうてい及びもしない金額でした。

いまふり返っても、人生でこれほどまでに働いたことはないのではないかというくらいに死にものぐるいで働いた3カ月間でしたから、本気で何かの間違いではなかろうかと思ったほどです。

じつは、これこそ「遅れの法則」という、成功過程における大きな特徴なのです。「遅れの法則」は、計画に従って努力してやっていても、結果が出ない時期というのがかなりつづきます。そして、その状態のあとに、あるとき急激にポーンと上がってくるポイントがあるのです。

スポーツやダイエット、語学や音楽もそうですが、努力をつづけていても目に見える効果は実感できません。あるいは、最初はうまくいっても、途中から、「こんなに努力しているのに何で結果が出ないんだろう」という時期が絶対にやってきます。

いわゆるスランプの時期です。しかしそれでもつづけていると、あるとき急に結果が出はじめてきます。また、その努力の質が高ければ高いほど、結果は遅れてやってくるという特徴があります。人が成功できない最大の理由は、こうした法則性を知らないからです。

ちなみに、私の立てた「1年で月収を1000万円にする」という目標ですが、最初しばらくは惨憺(さんたん)たるものでしたが、やはりあるときから右肩上がりの急上昇をとげ、結果的に、ちょうど1年で目標を達成することができました。

 

低迷したときは目標値を下げずに期限を伸ばせ

多くの人たちは、努力と成果は正比例しているものだと考えています。もしくは、正比例しないと腑に落ちないという思いを抱いています。

十分に手の届く簡単な目標にならあり得ることですが、残念ながら、それが叶うかどうかわからないような大きな夢だとしたら、目論見(もくろみ)どおり計画どおりにうまくいくということはほとんどありません。

だから、目標に向かって努力をしているときには、先にも述べた「遅れの法則」をけっして忘れてはいけません。

努力をつづけていても一向に結果が現れず、延々低迷しつづけるという状況に誰もが陥るのですが、それでもやりつづけていきさえすれば、急激によい方向に変化するタイミングが必ず訪れます。

ところが、この成功の大原則である「遅れの法則」の存在を知らないと、目標値を下げるという過ちをおかすことになります。

生きていくうえでは、妥協しなければならないこともあるわけですが、だからといって、自分の成功に対して妥協する必要はどこにもありません。

それに、もしも妥協できたとして、ほんとうにそれであなたは満足? 幸せ? と、大いに疑問がわいてしまいます。

また、せっかく目標に向かって延々やりつづけてきたのに、途中で妥協をしてしまっては、いままでの努力が水の泡になってしまいます。 そのままやりつづけていさえすれば、必ずブレイク・ポイントが訪れて、結果がどんどん現れてくるのですから、目標値は間違っても下げてはいけません。

では、当初予定の期限を過ぎていても目標に到達していない場合にはどうしたらいいのか? ということになります。

簡単です。ゴールをもう少し先に伸ばしてみればいいのです。低迷しつづけているときというのは、どうしてもあきらめたくなってしまうものです。

しかし、あなたの知らない水面下では、着々とゴールに向かって事が進んでいるのです。ですから、安心していまやるべきことをつづけていきましょう。

 

【PROFILE】池松耕次(株式会社オフィスプレジャー代表)

1961(昭和36)年、鹿児島県生まれ。高校卒業後、18歳で渡米し、26歳のときに香港で事業を興す。国内外で合わせて数社を経営するも大失敗。その後、年商数十億円を売り上げる。以降、いく度かどん底を経験するも、奇跡的にカムバックした事業家。長い海外生活から、外国語にも堪能で交友関係も広い。

空手の高段者というスポーツマンでユニークな人柄。現在は、自身の成功体験を元に、自己啓発、能力開発セミナーを手がけ、日本全国アジア諸国を駆け回る。「あきらめなければ必ず成功できる」という成功哲学を、全国の子どもたちにわかりやすく伝えたいと「親子メンタル」トレーニングなども主宰。

 

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