「あ、そうなんだ」で会話が終わる原因
「パートさんがなかなか仕事を覚えてくれないんだよね」
「今年のボーナス減るらしいよ」
こんなありがちな会話で、相手とどんどんお話が盛り上がる人と、あっという間に会話が終わってしまう人がいます。せっかく言葉をなげかけたのに「あ、そうなんだ」で終わってしまいオロオロした経験があるのなら、この方法をぜひマスターしてください。
コツはとっても簡単、お話にたった一言プラスするだけです。
「パートさんがなかなか仕事を覚えてくれないんだよね、やんなっちゃうよ」
「今年のボーナス減るらしいよ。とほほだねえ」
「やんなっちゃうよ」
「とほほだねえ」
と、自分がどう感じているのかを言葉にするだけで、聞き手さんは、
「うわあ、それ辛いよね」
「えー、がっかりだねそれ」
と反応のしやすさが倍増です。
みなさんも相手のお話を聞いたときに、これは一体どう反応したらいいんだろう、と戸惑ったことがあるでしょう。それはきっと、相手の気持ちが見えないので、何と言ってあげたらいいのか分からなかったからではないでしょうか。
「パートさんが仕事を覚えない」とだけ言われても、ひょっとしたらそのパートさんとプライベートではとても仲良しなのかもしれないし、「それ嫌だね」と返して「別に嫌じゃないよ、いい人だし」なんて展開になったら困るしなあ。など、聞き手は色々考えてしまって、よく分からないのでもっとも安全な「あ、そうなんだ」だけ返してしまうことが多いのです。
そこで「やんなっちゃうよ」とはっきり言ってくれたら、聞き手は安心して「それは嫌だよね」と言えるので、いい反応が返ってきやすくなるんですよね。
気持ちが伝われば、人柄が伝わる
「4月から初めて後輩ができるんだ」
なんて話になると、ますます複雑になります。それを楽しみにして喜ぶ人もいるでしょうし、プレッシャーに感じてブルーになる人もいるでしょう。嬉しいのか嫌なのかはっきりしてくれないと、聞き手は困ること困ること。だから、
「4月から初めて後輩ができるんだ。たーのーしーみー」
と言ってくれると、
「お! 嬉しそうだねー」
と、すぐに返事をしてあげることができます。
さらに、
「その喜び方はひょっとして女の子?」
「やっぱり仕事は楽になるの?」
「ちょっと偉そうに指導とか快感?」
なんて、お話も盛り上がりやすくなります。
気持ちにはドラマがあるんですよね。「楽しみ」のたった一言からイメージがふくらんで、聞き手はそのお話にぐっと興味を惹きつけられます。
これは、質問に応えるときにも応用できますよ。
相手から、
「どこに住んでるの?」
「いま何歳?」
なんて聞かれたときには「千葉の市川です」に加えて「のどかなところですよ」と。
「37歳です」に加えて「独身なんで結構あせってます」のように答えてみましょう。
気持ちを伝えればあなたの人柄が伝わります。そうすることで相手はあなたに興味を持ってくれて、距離がぐっと縮まりますよ。
今日からぜひ、使ってみてくださいね。