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「肉ファースト」の食事が メンタルの不調を防ぐ!

溝口 徹(新宿溝口クリニック院長)

2018年08月22日 公開 2023年09月07日 更新

糖質のとり過ぎでメンタルが悪化!

 うつ症状を訴える人には、もう一つ共通点があります。「低血糖症」を患っていることです。低血糖症は、名前から勘違いされやすいのですが、血糖値が低くなる病気ではありません。正しくは、血糖の調整がうまくいかない状態を指します。

 低血糖症の原因として考えられるのが、糖質のとり過ぎです。通常は食事のあと、血糖値はゆるやかに上がってゆるやかに下がり、3~4時間後には空腹時の状態に戻ります。

 ところが、血糖調節の乱れが生じると、糖質の摂取によって血糖値が一気に上昇します。それを下げるために大量のインスリンが分泌されるため、今度は血糖値が急激に下がります。すると、脳は血糖の乱高下を「パニック状態」と判断し、血糖を上げるためのホルモンを大量に放出します。そのため、急にドキドキしたりイライラしたり、精神面に影響を及ぼすのです。

 私たちのクリニックでは、糖質を多く含む米やパン、麺類などの炭水化物はなるべく控えるようアドバイスしています。

 ですが、多くの人が脳を働かせるためには糖分をとらなければならないと思い込んでいます。確かに、糖質は脳のエネルギー源の一つですが、糖質を摂取せずとも、タンパク質や脂質からもエネルギーは賄えます。タンパク質や脂質は、糖質に比べて血糖値への影響が極めて少ないため、脳にとっても好ましい栄養素なのです。

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脳と身体に良い食べ方は「肉ファースト」

著者紹介

溝口 徹(みぞぐち・とおる)

新宿溝口クリニック院長

1964年、神奈川県生まれ。福島県立医科大学卒業。横浜市立大学医学部、国立循環器病センターを経て、97年、溝口クリニック(現・辻堂クリニック)を開設。2003年、日本初のオーソモレキュラー栄養療法専門クリニックである新宿溝口クリニックを開設。年間50回を超える患者や医師向けの講演活動を行なっている。『最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門』(光文社新書)、『まず「白米」をやめなさい!』(あさ出版)など著書多数。

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