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生き方

「大企業で年収1200万円」のプライドを捨てられなかった50歳の末路

江上治

2019年03月01日 公開 2022年06月06日 更新

自分の市場価値を理解していない者の末路

5回目の電話があった。

「まったく契約が取れない。6カ月で固定給が打ち切られる。どうしたらいいのだろう」というものだった。私は次のようにアドバイスした。

「お前は酒のせいで会社を辞めたのに、素直になりきれていない。君には信用があるはずだ。二十数年間、1つところで働いてきたのだ。君がやるべきは、保険会社で培ってきた信用を武器に、昔の会社の仲間に電話をしたり、取引先に頭を下げるなりして、就職先を探すことだ」

さらに「奥さんに、私の話を伝えろ」と言った。じつは彼の奥さんは私のサラリーマン時代の同期で、彼とは社内恋愛だった。

「奥さんに話して頭を下げ、『これからは共働きをしてくれ』と頼め。2人で稼いで、節約をしろ。子供にも正直に話して、『お父さんはこういう状態だから、大学も金のかかる私立大学じゃなくて、学費のかからない学校に行ってもらいたい。アルバイトもしてほしい』と頼め。

家族が4人いるのだったら、4人で前の収入を稼ぎ出すか、支出を減らすしかない。生き方を変えて、プライドを捨てて頼み込むぐらいしないと、君は生きていけないよ」

そう彼に告げた。ようやく彼もわかったようで、それから自分の信用を武器に、頭を下げて、年収は半分になったが、もとの保険関係の取引先に就職できた。

これがいまのサラリーマンの現実であり、市場価値を理解していない者の不幸な事例である。

読者の方々も、会社で嫌なことがあっても、いきなり辞めてはいけない。

まず自分の市場価値を冷静に見極め、いまの会社で価値を磨き、高めていくことだ。そして辞表を出しても「絶対に辞めないでくれ」と懇願される。

4回辞表を出しても、「辞めないでくれ」と言われるぐらいの価値のある人になってほしい。

そういう人なら、65歳を過ぎても「信用」という価値の中でお金を得られる。いま、そうでない働き方をしているなら、いますぐ働き方・生き方を変えたほうがいい。

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