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橋下徹「失敗の不安が消える、シンプルな考えかた」

2019年05月03日 公開

橋下徹

 

正しい解を見つけ出すより、まずは決断

そう言うと「橋下は何も考えずに決めていたのか!」などとお叱りを受けそうですね。この点、大阪府の幹部たちに話を聞くと、僕の前任の太田房江知事は、本来は知事が判断しなければならないような案件の多くも副知事の判断に任せていたそうです。ただし、太田さんご本人はそのことを否定していることを付け加えておきます。

本来知事が判断しなければならない案件を、副知事に任せてしまうと、副知事は積極的な決断から逃げてしまいます。その案件の結論は先に延ばそうという動機が強く働くのです。

そりゃそうです、人間誰だってそこまで責任を負わされたくない。ですから、十分に判断できる案件は副知事以下に任せてもいいのですが、副知事以下では判断できない案件は、知事である僕のところに積極的にあげるように組織に指示を出しました。

その結果、僕のところには判断の極めて難しい案件が次々とあがってきました。判断案件の数が膨大すぎて、すべてについて絶対的に正しい解を見つけることなどできない状況に物理的に置かれたのです。

そのため、かえって「全部について、絶対的に正しい解なんて、見つけられるはずがない!」と開き直ることができました。

コンサルタントや学者が書いた経営書には、「絶対的に正しい解を見つけ出すための方法論」が延々と書いてあります。その中には、MECE、ロジックツリーなど、いかにも正解を見つけ出すことができそうなメソッド名が並びます。

しかし、右か左かフィフティ・フィフティの煮詰まった案件が、1日に何十件もあがってくる状況に置かれた人間が、そんなメソッドで1件、1件判断できるはずがありません。コンサルタントや学者は、リーダーが置かれている状況を知らないのです。

リーダーがやるべきことは、組織に正しい解を見つけさせる努力を促し、自らのところまで来た案件については、絶対的に正しい解を見つけ出すというよりも、決断をして責任をとることです。

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絶対的に正しい答えなんて見つからないもの >



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