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質問力を高め、人生を豊かに、しなやかに変える

国友秀基(株式会社HRインスティテュート 取締役 シニアコンサルタント)

2019年07月12日 公開 2022年07月22日 更新

 

スキルとしての「質問力」を鍛える

では、このような時代に日々現場で働く私たちは、どのように「質問力」を高めていけばよいのでしょうか?

ここでは具体的なイメージを持てるように、誰かに何かをインタビュー的に質問するシーンを想定しながら3つのポイントを考えてみましょう。

1.目的を確認する
質問というものは何らかの目的を達成するために投げかける「手段」です。相手から何かを引き出し、その目的を達成したいからこそ質問をするのです。

この質問の目的がブレてしまうと、「この人はなぜ私にこの質問をしたんだろう?」といったように、質問をされた相手は混乱してしまうでしょう。

2.事前に質問の全体像をデザインする
みなさんは質問する側として相手から何を引き出すべきかについて考えると思います。

そもそもの目的を踏まえながら、問うべき大きなフレームワーク(枠組み)を考え、大きな項目からより粒感の小さな項目までを整理し、全体像を「見える化」することを心がけましょう。

例えば、質問の全体像をデザインし、質問項目を考える上では、ロジックツリー(系統図、樹木図、樹形図とも言います)を活用するとスムーズに進めることができます。

相手が答えやすいような質問の順番や構成は何か。
問うべき全体像をデザインすることを意識してください。

3.先入観を持たずに、ゼロベースで向き合う
先述の通り、私たちは何らかの目的を持って質問するため、「おそらくこうじゃないか?」という落としどころ、つまり、仮説を持って相手と向き合うことになります。

ところが、その仮説に固執しすぎると、自分が言わせたい答えに相手を強引に導いてしまうことになります。いわゆる「誘導尋問」のような形になってしまいます。

一定の仮説は持っておくべきものではありますが、意図的に真っ白なゼロベースの状態で、フラットに、謙虚に相手と向き合う姿勢が大切です。

物事や人を、色眼鏡で見ないように気を付けたいものです。

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問い方を変えれば、引き出されるものも変わる

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