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生き方

「本番に弱い人」が共通して“心配しすぎていること”

佐藤健陽(佐藤たけはるカウンセリングオフィス代表)

2020年05月04日 公開 2023年07月12日 更新

 

意見や考え方は多様でも、同じ価値観の人はきっといる

あがり症は対人関係の悩みなので、他者へのあり方も大きく影響します。

アドラー心理学の創始者アルフレッド・アドラーは、「すべての悩みは対人関係の悩みである」と言いました。

人は誰でも日常的に、直接・間接問わずに人とかかわり、コミュニケーションをとっています。だからこそ、自分は人にどのように見られているか、自分は人にどのような評価をされているかが気になるのでしょう。

しかし、それが行き過ぎると、人の評価ばかり気にするようになります。人前で自分の価値が下がることをもっとも恐れる病、それがあがり症です。

自分の価値が下がるなんて、幻想にほかなりません。自分の人生は自分で決めなければならず、自分で前に進めていかなければならないからです。

それに評価をつけ、価値があるかどうかを決めるのは、ほかでもない自分自身です。自分を人に合わせようとすると、とても窮屈ですよね。いつも嫌われないようにと、人の反応や顔色ばかりを見ていなければならないからです。

でも、それでは「自分の心が喜ぶこと」をする自由が奪われてしまいかねません。自分の価値は、自分で決めれば良いのです。人がどう思おうと、自分のやりたいことをして、「これをしている私が好きだ!今が最高!」と思えばいいのです。

自由に生きている人は、味方もいれば敵もいますが、それは自分が自由に生きている証です。誰とでも意見が同じということはありえないからです。

でも、同じ価値観の人は必ずいます。仕事や学校は、付き合う人が選べないので少し異なりますが、それ以外では、自分と同じ価値観の人、自分が一緒に過ごしたい人と過ごす時間を作れば良いのではないでしょうか。

人生にやりがいや楽しみ・目的を見出し主体的に生きれば、自ずと誰にも譲れない自分だけの価値が生まれ、やがて自然と仲間もできます。

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