1. PHPオンライン
  2. くらし
  3. 「ストレッチは痛いほど効く」の思い込みが招く逆効果

くらし

「ストレッチは痛いほど効く」の思い込みが招く逆効果

黒田美帆(「魔法のストレッチ講座」代表)&大村佳子 (インストラクター)

2020年07月28日 公開 2022年09月07日 更新

 

体を柔らかくする「正のスパイラル」

正のスパイラル

筋肉を柔らかくしようとストレッチに取り組むとき覚えておいてほしいことがあります。それは「痛ければ痛いほど良い」という古典的なストレッチのイメージは間違いだということです。

強い痛みを感じると体にギュッと力が入って緊張します。ということは筋肉もギュッと硬くなるわけです。せっかく筋肉を柔らかくしたいのに硬くしては逆効果。痛みの強いストレッチは、実は効率が悪いのです。

先ほども述べたように、硬い筋肉を無理やり動かせば怪我にもつながります。私もかつて、痛みの強いストレッチを強引に繰り返して股関節を痛め、治るまで半年かかったという手痛い失敗をしたことがあります。

痛みが強いと緊張する。緊張するから硬くなる。硬い筋肉を伸ばせばなおさら痛い。痛いからまた緊張する。まさに「負のスパイラル」です。

ストレッチをするときにはリラックスしていたほうがいいのです。そのためには「痛気持ちいい」程度の負荷にとどめておきましょう。マッサージでも「痛気持ちいい」と感じるときは、緊張するよりむしろリラックスできるものです。

リラックスするから筋肉がゆるむ。ゆるむから痛みも感じにくい。何よりストレッチが気持ちいい。気持ちいいからますますゆるむ。こうした「正のスパイラル」に入るストレッチなら辛くないので楽に続けやすいという利点もあります。

関連記事

×