30代からも成長し続ける「ビジネスマンの視野」を広げる6冊
2012年02月19日 公開 2023年07月12日 更新
弊社刊書籍、自らのキャリアを磨き、視野を広げて世界を見据えるプロサラリーマン必読の6冊。
「30代からも成長し続ける」をテーマに、PHPオンライン衆知内で記事として掲載のあった書籍も併せて紹介します。
国防の死角
平成23年3月11日に発生した東日本大震災で、われわれ日本人は、巨大地震、津波、そして原子力発電所の事故という「有事」を経験した。この大震災に際して、防衛省は陸・海・空三自衛隊から10万6,000名を動員。現場の部隊、個々の隊員たちは献身的に任務を遂行した。今回は多くのメディアが自衛隊の活躍をクローズアップしたこともあり、国民も自衛隊がどれほど頼りになる存在であるかを実感したはずだ。
だが、その「光」の反面、「影」があったことは報道されていない。たしかに、現場の部隊は頑張った。ところが、彼らを支える体制が整っておらず、装備の不足や人的な問題など、多くの欠点が露呈したのだ。
軍事ジャーナリストである著者によれば、それは自衛隊の体制が「平時」を想定しており、戦時や、戦時に匹敵する大規模災害といった「有事」を想定していないことに起因するという。いざというときに国家・国民・国益を守るための緊急提言。
目利き力
ぶれない判断ができる人の47の習慣
モノや情報が氾濫する現代。周りに流されず、本当に価値のあるものを見抜くための「目利き」の能力が、あらゆる人にとって不可欠になっている。
本書はカリスマバイヤー、マーケッターとして知られる著者が、自身の経験を元にして、本当にいいモノや人を見極める方法を説くもの。
「すばやい判断ができるようになりたい」
「接待やおもてなしが得意になりたい」
「時代を先取りしたアイデアを生み出したい」
「センスある、カッコいい大人と見なされたい」
と考えている人には、まさに必読の一冊だ。
また、単に人やモノを見抜くだけでなく、自分独自の「ぶれない軸」を持つための方法も紹介。「ピン」で活躍できる、一流のビジネスパーソンになる方法を説いていく。
そして、フジマキお勧めの場所、店、モノも大公開!
まさに盛りだくさんの一冊。
IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ
経営分析、財務分析の本は山ほどある。ただ、「机上の空論」で終わるものも少なくない。本書は、それらとは一線を画している。
会社が生きるか死ぬかの修羅場で真剣勝負し、成功を収めてきた企業再生のプロフェッショナル・冨山和彦氏。氏が率いる会社・経営共創基盤(IGPI)のコンサルタントとともに、独自の「実践テクニック37」を初公開!
メーカー、小売・卸、通信、飲食ビジネスなど、具体的なエピソードで、「数字のウラ側を読み解く技術」を身につけられる。
勤めている会社は大丈夫か、取引先は……。日々、状況把握を求められ、「診断ミス」が許されない営業のリーダーに、必ず役立つおすすめの一冊。
30歳から成長する! 「基礎力」の磨き方
「会議で説得力のあるプレゼンをしたい」
「他部門との調整をスムーズにしたい」
「後輩をうまく叱るには」など、
こうした30代ビジネスパーソンが直面する悩みを解決するために必要な力が「基礎力」だ。
グローバル化、職業寿命の長期化による転職の可能性の増加、ビジネス環境の激しい変化などへの対応を求められている今、ビジネスパーソンにまず必要となる力は、専門知識や資格を身につけることではない。どのような仕事をするにも役立つ、この「基礎力」である。
本書は、人材育成の第一人者である著者が「基礎力」の磨き方を解説する。自分の成長を考えず、なんとなく20代を過ごしてきてしまった人が、会社から必要とされる人材になるためのヒントを満載。
原発「危険神話」の崩壊
福島第一原子力発電所の事故は、それまでの「安全神話」を打ち砕いただけでなく、炉心溶融が起こると数万人が死ぬといった「危険神話」をも崩壊させた。放射能の健康被害は、予想よりも小さく、チェルノブイリ事故とは明らかに違った。震災後、マスメディアもネットメディアも放射線の危険を誇大に報じ、多くの人が「リスクゼロ」を求めた。
しかし、科学的知見によれば、「100ミリシーベルト以下の健康被害は0.35%以下」であることは確実にいえるという。また、発癌リスクを問題視するなら、喫煙や塩分の取りすぎや飲酒も危険であり、さらに携帯電話や日焼けサロンも危ないとの報告もある。
同時に、著者はメディアが煽った「脱原発か否か」の議論も愚問だと斬って捨てる。問題は特定の資源の是非ではなく、市場で多様なエネルギーを柔軟に組み替える必要があると説く。
メディアと知識人を名指しで批判した、闘う経済学者の勇気ある言論である。
視点を変えて物事を考える、示唆に富んだ一冊。
帝国の終焉
「スーパーパワー」でなくなった同盟国・アメリカ
史上最大の軍事力を背景に一大帝国として世界を動かしてきたアメリカが、莫大な財政赤字に伴う国防費の削減によって軍事力を大きく縮小しなければならなくなっている。アメリカの帝国体制が崩壊すれば、どのような変化が日本に襲いかかってくるか。
たとえば、帝国主義体制を背景にアメリカが推し進めてきたグローバリゼーションの動きが挫折してしまう。TPPは、まさにアメリカの軍事力を背景にしたアジアの自由貿易化の動きにほかならないが、アメリカの軍事力が衰退すれば、日本経済の根幹になっている自由貿易も大きな影響を受ける。
また、アメリカの軍事力のタガが外れれば、北朝鮮やイランだけでなく、シリア、スーダン、アフリカの国々までが核兵器を持ち、簡単に使う恐れがある。必然的に、日本にとっては北の核の脅威が高まってくる。
アメリカの軍事力の庇護を失いつつある今、日本はどうするべきなのか。ワシントン発「新・世界秩序」の読み方。