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「クリスマスにチキンが買えない」 無職のシンママだった女性が始めた母子家庭支援

2021年12月22日 公開

池内ひろ美(家族問題評論家)、吉澤恵理(医療ジャーナリスト)

吉澤恵理
〈Girl Power〉NGO活動として、南インドの学校で少女の衛生教育と布パッド配布を行っています。(左が池内ひろ美、右はGirl Power専務理事の西川礼華医師)

コロナ禍で迎える2回目の師走、新規感染者の減少もあり街は多くの人で賑わっている。クリスマスまで後、数日、多くの子供たちがサンタを心待ちにしているだろう。しかし、その一方で生活が困窮する母子家庭にとってクリスマスは、切なさを覚える日でもある。

そんな母子家庭に暖かいクリスマスを届けるため一般社団法人「ガールパワー」が佐賀県とのコラボによるふるさと納税で初の試みが実現しようとしている。一般社団法人「ガールパワー」の代表理事を務めるのは、家族問題評論家・池内ひろ美氏。ガールパワーの活動と池内氏の生き方について話を聞いた。

 

ふるさと納税でシングルマザーの支援

「シングルマザーで生活に困窮している方たちにとってケンタッキーは高くて買うことができないという声が多いのですが、今の日本のクリスマスはケンタッキーがスタンダードになっている中、他の家庭が当たり前にできることができないというのは、シングルマザーにとって非常にストレスになるんですね。9月までにご寄付いただいたふるさと納税でシングルマザーのご家庭にケンタッキークリスマスセット4000円を送らせていただいています」

ガールパワー指定で佐賀県にふるさと納税することで、ガールパワーが行う活動を応援することができる。その女性支援の一つがクリスマスにシングルマザーの家庭にケンタッキークリスマセットを送るという取り組みだ。

ふるさと納税という形であれば、寄付をする人にとっても返礼品という楽しみがあり、気負わず多くの人の支援が得られるのではと考え、池内氏はふるさと納税の認定を受けるために奔走した。

「新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、私自身は3月から11月まで予定されていた企業様の講演など全てキャンセルとなりました。仕事を失い時間ができたわけです。得られた時間を自治体との交渉にあてて『一般社団法人ガールパワー』としてふるさと納税の認定を受けようと思いました。いくつかの都道府県とお話させていただき、佐賀県がガールパワーの思いに賛同し理解してくださり、認可を受けることができました」

仕事が激減し、大変な中でもシングルマザーのために行動できたのは、池内氏自身もシングルマザーとして生き抜いてきたからだ。

「私自身がシングルマザーでしたのでその大変さも知っています。娘は周りの沢山の方々に助けられて育ってきました。その皆様に感謝していますが、恩返しをしたい気持ちがあってもお一人お一人にはできませんので、今度は私がシングルマザーや女性の支援をすることで恩送りをしたいという思いがあります」

 

周囲からは理想の結婚とされるも、シングルマザーの道を選ぶ

池内氏は、24歳で結婚、一人娘に恵まれ、専業主婦として幸せな日々を送っていた。新築した戸建てに住み始めた頃、周囲には理想の結婚生活と映り、口々に『マイホームなんてすごいわね』と言われた。しかし、当の池内氏の心中は周りの評価とは全く異なるものだったという。

「マイホームは当時の夫が建てたもので私の力ではありませんし、私は何もしていないのに周りがなぜジャッジするのかわかりません。さらに娘が5歳になる頃、『私もお仕事をしたい』と夫に伝えたところ『女の人は仕事するもんじゃないでしょ』といわれ、じゃあ、ごめんなさい、私が結婚相手を間違えましたと離婚を決めました」

シングルマザーとなった池内氏の新生活は無職からのスタートとなり、母子福祉を受けたと当時を振り返る。

「当時は、幼い子供がいるというだけで仕事が見つからず、1年だけ福祉のお世話になろうとお願いしました。2年目からは自立できるように働きました。娘を連れて東京に出てきてから最初の10年間はいつ眠ったか憶えていないほどに働きづめでした」

その言葉通り池内氏は、2年目からは母子福祉を受けるとなく自身の足で人生を切り開いて行った、1996年「リストラ離婚」を発刊し、そのセンセーショナルなタイトルは世間の注目を集めた。さらに家族問題評論家として多くのメディアに登場し、広く活躍してきた。

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