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仕事

重視すべきはお金?スキル? 理想の副業を実現するための軸の選び方

グロービス経営大学院 教員 嶋田毅(グロービス出版局長)

2026年03月12日 公開

マトリクス思考は、課題を整理するだけでなく、自分の考えを明確にし、効率的な意思決定を促すための力強いツールとなる。記事では、自分に適した副業の方向性がわかる「副業と成長マトリクス」のポイントを、書籍『マトリクス思考 2軸で切る、視える、決める』から紹介する。

※本稿は、グロービス経営大学院, 嶋田毅著『マトリクス思考 2軸で切る、視える、決める』(東洋経済新報社)より一部抜粋・編集したものです。

 

自分に適した副業を選ぶためのマトリクス

副業を通して収入増や自己成長を図りたいと考えている人が増えています。副業にも様々な目的があるため、自分に適した内容の副業を選択するために使用します。

このマトリクスは、自身の目的に応じた副業を選択する上で視野を広く持ち重要な選択肢を漏れなく書き込み検討するために使用します。スキルがマッチし将来への投資目的になる「実力の希少性を活かした仕事」が選択できると、さらなるスキルアップも図れるため、理想論としてはここを目指すと良いでしょう。自己成長につなげることができているかを視覚的に確認できるため、意向と違った場合には修正するヒントも得られます。

 

目的と適正から分析する

横軸は「将来への投資目的/金銭目的」、縦軸は「スキルマッチ/アンマッチ」としています。

左下の象限「金銭目的」×「スキルアンマッチ」は「取り組みやすく体力や集中力が必要な仕事」になります。ここに該当する副業候補は、単純作業や肉体労働など生活費の足し目的が強くなります。夜間のレジの仕事などが該当します。

左上の象限「金銭目的」×「スキルマッチ」は「既存スキルを活かした仕事」になります。ここに該当する副業候補は、よりスキルが棚卸しされ、効率よく稼ぐ目的が強くなります。英語が得意な人が通訳をしたりするケースです。

右下の象限「将来への投資目的」×「スキルアンマッチ」は「将来キャリアを意識した仕事」になります。ここに該当する副業候補は、左下の象限よりWantが意識され、人脈形成目的やノウハウ取得目的、未経験職種を試すといった目的が強くなります。

右上の象限「将来への投資目的」×「スキルマッチ」は「実力の希少性を活かした仕事」になります。ここに該当する副業候補は、左下の象限よりは志が、右下の象限よりはスキルの醸成が意識されており、さらなるスキルアップ目的が強くなります。最終的にはこの象限に該当する副業を見出し、選択できるとより効果的にキャリアアップの機会とすることができます。

 

活用事例と留意点

Aさんは将来を見据えて、自身のスキルをさらに向上させたいと考えています。社内でも責任のある仕事を任されるようになってきましたが、以前より気になっていた未経験の職種にもチャレンジしてみたいという気持ちが日に日に強くなっていました。そこでAさんは副業として知人の会社のマーケティング企画支援を行うようになりました。

「将来のキャリアを意識した仕事」を選んだのです。転職をして未経験職種にチャレンジするには、リスクもあり一歩を踏み出す勇気が持てなかったという事情もありました。

友人や知人の仕事を手伝う中で新たなスキルを身につけたAさんは、高度なスキルが要求される実際のマーケティング企画の仕事もある程度できるようにと成長していきました。今はさらなる自己成長に向けてチャレンジしたい気持ちが高まっています。

副業を自己成長につなげるためには、副業の目的を意識し続けることが大切です。スキル向上を図るという意味では、選択肢としてプロボノなども活用できるでしょう。

その際には、自分が興味を持っている分野のプロジェクトに参加し、明確な目標を置くとモチベーションを保ちやすくなります。また、プロボノ活動を通じて出会う人々と積極的に交流し、将来的なキャリアビルディングに役立つ人脈を築くことも意識しましょう。

著者紹介

グロービス経営大学院(ぐろーびすけいえいだいがくいん)

社会に創造と変革をもたらすビジネスリーダーを育成するとともに、グロービスがさまざまな活動を通じて蓄積した知見に基づく、実践的な経営ノウハウの研究・開発・発信を行っている。
https://mba.globis.ac.jp/

嶋田毅 <執筆・監修>(しまだ・つよし)

グロービス出版局長、グロービス経営大学院教員

東京大学理学部卒業、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。著書に『MBA100の基本』『ビジネスで使える数学の基本が1冊でざっくりわかる本』『KPI大全』(以上東洋経済新報社)など。その他にも多数の共著書、共訳書がある。

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