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「失敗が怖い」を解消! わかさ生活創業者が語る“上司を共犯にする”仕事術

⻆谷建耀知(株式会社わかさ生活 創業者 代表取締役社長)

2026年09月18日 公開

「失敗が怖くて動けない」「否定されるのが嫌で企画を抱え込んでしまう」という人へ。 仕事は一度のミスでゲームオーバーにはなりません。本気で成果を出したいなら、1人で悩む時間を捨てて「未完成のまま」外に出すのが一番の近道です。上司を共犯にし、周りの反応を見ながらアイデアを磨き上げていく実践マインドをお届けします。

※本稿は、⻆谷建耀知著「変わりたい」けど、「変われない自分」から抜け出すための行動の仕組み化(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

AIが教えてくれない「あなたのつまずきどころ」の探し方

失敗するのが怖い。誰しもがそう思うでしょう。新しい仕事を任された時。はじめての営業に行く時。企画を提案する時。転職を考える時。

私たちは挑戦の前で、ついネガティブな結果を想像してしまいます。

失敗したらどうしよう。恥をかいたらどうしよう。評価が下がったらどうしよう。そのような気持ちが働くため、行動する前に、できるだけ失敗しない方法を探します。

今はAIがあります。聞けばそれなりの答えが返ってきます。営業のコツも教えてくれますし、プレゼンの方法も教えてくれます。成功事例も簡単に調べられます。そのため多くの人は、「なるべく失敗しない方法」を探そうとします。

しかし私は、それが一番コスパが悪いと思っています。なぜなら、AIにもわからないことがあるからです。それは、あなたが実際に行動を起こした時に、どういったところであなたがつまずくのかということです。

例えばAIに営業のコツを尋ねると、「営業では顧客視点が大切です」といったことを教えてくれます。確かに間違いではありません。しかし実際にお客さんの前に立つと、別の問題が出てきます。売り込みたくなってしまう。断られると焦る。沈黙が怖い。相手の話を聞くより、自分の話をしてしまう。どんなにAIや本で勉強しても、実際にはこうしたことが起きるのです。

そして、その時はじめて気づきます。「ああ、自分にはこんなクセがあったのか」と。そのため私は、挑戦する前に完璧な正解を探そうとすることに、あまり意味を感じません。どれだけ本を読んでも、どれだけ成功事例を調べても、最後は自分でやってみるしかないからです。

もちろん、失敗は気持ちのいいものではありません。できれば避けたい。私だってそうです。ですが、多くの人は失敗の大きさを実際以上に大きく考えています。

冷静に考えてみてください。仕事で失敗したからといって、明日から露頭に迷うでしょうか。懐が空になるでしょうか。人生が終わるでしょうか。ほとんどの場合、そんなことはありません。

経営者の財布が痛むだけです。もちろん反省は必要ですし、改善も必要です。しかし、それはゲームオーバーではありません。

私はよく、「失敗する勇気を持ったほうがいい」と言います。失敗しない人になれと言いたいのではありません。失敗を歓迎しろと言いたいわけでもありません。

ただ、失敗を恐れるあまり動けなくなるのは、あまりにももったいないと思うのです。

子どもの頃に遊んだゲームを思い出してみてください。敵にやられても、また最初からやり直せました。前回より少しうまくなっていました。失敗した場所がわかっているので、次は違うやり方を試せました。

仕事も同じです。一度の失敗で終わることは、ほとんどありません。やり直すことができます。相談することもできます。周りの力を借りることもできます。会社に大きな損害を与えるかもしれないという場合は、胃が痛いかもしれません。

そんな時は、「上司を共犯」にしましょう。もちろん、本当に責任を押し付けろという意味ではありません。やってみた結果、「こういう問題が出たのですが、どう思いますか」と相談してみる。

すると、自分では思いつかなかった視点をもらえることがあります。解決策が見つかることもあります。責任も一緒に被ってくれるはずです。挑戦とは、1人で戦うことではありません。

前の項目で、「まず小さく動こう」とお話ししました。しかし、小さく動くことさえ、足がすくむ思いをすることがあるでしょう。だからこそ、この項目でお伝えしたいことは1つです。仕事は、コンティニューし放題のゲームです。

思っているほど失敗は怖くありません。失敗したらやり直せばいい。うまくいかなければ別の方法を試し、困ったら周りに相談すればいい。そう考えると、仕事というのは実はとても面白いものです。新しいことに挑戦できる。今まで知らなかった自分の可能性を見つけられる。いろいろな人と出会える。できなかったことができるようになる。

しかも、一度失敗したからといってゲームオーバーにはならない。コンティニューしながら何度でも前に進めるのです。こんなに楽しいゲームは、なかなかありません。挑戦する勇気とは、失敗しない自信を持つことではありません。「失敗しても、またやればいい」そう思えることです。

そして、その一歩先には、思っている以上に面白い景色が広がっています。

 

否定されるのが怖くて話せないあなたへ

「もう少しまとまってから話そう」企画でも、アイデアでも、やってみたいことでも、そう考える人は少なくないのではないでしょうか。

まだ完成していない。もう少し考えたい。もっと良い形にしてから見せたい。中途半端な状態で話すのは格好悪いし、否定されるのも嫌。そんな気持ちはよくわかります。

しかし、その考えはとてももったいないことです。なぜなら、アイデアは頭の中では育たないからです。

私は、何か思いついたらできるだけ早く人に話すようにしています。社内でも社外でも関係ありません。「こんなことをやってみたい」「こんな企画はどうだろう」と口に出してみるのです。すると、必ず反応が返ってきます。

「それは面白いですね」という反応もあれば、「それは難しいんじゃないですか」という反応もあります。時には、自分では思いつかなかった視点を教えてもらうこともあります。そうすると、企画が一段階進化するのです。

1人で考えていると、自分の知識や経験の範囲からなかなか抜け出すことができません。しかし、人に話すと、自分とは違う経験や知識が加わります。また、反応からこの企画の現状での評価もわかります。ですから、人に話せば話すほど、企画がレベルアップしていくのです。

私はこの感覚を、お笑い芸人さんのネタづくりに近いと思っています。テレビで見る漫才やコントは、最初から完成していたわけではありません。ライブハウスや劇場で何度も披露し、お客さんの反応を見ながら少しずつ磨かれていきます。

笑いが起きたところは残し、反応が悪かったところは変える。その作業を何度も繰り返した結果として、私たちがTVなどで知る完成形があります。

仕事も同じ。企画書の前で腕を組みながら考え続けるより、一度人前に出してみたほうが早いことがあります。もちろん、最初から完成度を高くする必要はありません。

むしろ未完成だからこそ、人に見せる価値があるのです。

著者紹介

⻆谷建耀知 (かくたに・けんいち)

株式会社わかさ生活 創業者 代表取締役社長

1961年、兵庫県丹波市生まれ。 福知山商業高校(現・福知山成美高校)卒業後、東海大学に入学するも、18歳の時に脳腫瘍の手術を受けることとなり、大学を中退。右目の視野を失うも、健康器具の実演販売業界で働きはじめ入社2カ月目でトップ営業になる。
20代で独立し、会社を年商10億円規模まで成長させるが、31歳の時に会社が倒産。借金4000万円を抱えるも、再び起業し1年で完済する。
1998年、36歳で「株式会社わかさ生活」を創業。「独自のマーケティング理論」で売上を伸ばし、7年目で100億円企業に。サプリメント通販業界のパイオニア的企業となる。
『すべての答えは個客の中にある』(アスコム)など著作多数。

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