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社会

「ITわからない。誰かに任せる」 開き直った人に居場所が無くなった理由

沢渡あまね(業務改善・オフィスコミュニケーション改善士)

2018年12月13日 公開 2019年05月16日 更新

シロウトでもこれくらい知っておこう! 5つのポイント

ユーザー企業の情報システム部門はもちろん、業務部門のIT担当も、少なくとも次の5つの知識や知見はもっておきたいもの。

【(1)RFPの進め方】

複数のベンダーに提案を求める、RFPを実施するケースも増えてきました。しかし、提案依頼の内容が粗雑すぎて、うまくいかないケースも多々あります。また、何でもかんでもRFPをすればいいというものでもありません(時間もかかり、かえって非効率)。

【(2)プロジェクトマネジメント】

ITプロジェクトの進め方、注意点、お作法は、最低限のマナーとして知っておきたいもの。PMBOK※Rなどの体系化されたフレームワークを学習するといいでしょう。

もちろん、教科書を読んだだけでは不十分。実際にプロジェクトの現場で起こっているエピソードや、失敗プロジェクトのストーリーなどにも積極的に耳を傾けてください。

法的知識とリスクも押さえておきたいところ。システム開発、運用業務は、ベンダーに委託する場合、法的なリスクを伴います。ユーザーは「お客だから」と開き直ると「協力義務違反」で痛いオシオキを受けるケースもあるので、ご注意を。

【(3)ITサービスマネジメント】

作ったシステムをどのように提供しつづけるか?
必要に応じて変更するか?
あるいは、不要なITサービスを縮小するか?

システムは、作った後こそ肝心。運用のノウハウやフレームワークも知っておきましょう。体系化された知識として、ITIL※Rが有名です。入門資格であるITILファンデーションを勉強して取得するといいかもしれません。

【(4)多重請負構造】

IT業界特有の多重請負構造。ユーザーも多重請負構造の実態は最低限把握しておくべきでしょう。

・課題や問題はなるべく素早く/フラットに共有する
・課題や問題の優先度や期限も、全員が一元的に見える工夫を
・「報告のための報告」が増えないよう、コミュニケーションルールを決める
・とはいえ、直接指示はしない(偽装請負になるリスクあり)

多重請負状態において無駄・無茶・無理のないコミュニケーションを心がけてください。

【(2)技術トレンド/ソリューションのトレンド】

IT担当ならば、最新の技術やソリューションのトレンドくらいは押さえておきたいもの。

業界や分野を絞りこまず、日ごろからITに関する情報に触れておくに越したことはありません。ITProやITMediaなど、IT系メディアの無料メールマガジンを購読するといいでしょう。
 

これくらいは知っておきたい、5つのポイント


イラスト:白井匠

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