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生き方

「"積極的な安楽死"を議論すべき」宗教学者が語る理想の最期

山折哲雄(宗教学者)

2019年01月21日 公開 2021年07月26日 更新

 

山折家の終活は「三無主義」で

死に仕度としてここ数年、「終活」「エンディングノート」、あるいは「断捨離ブーム」などがいわれています。なかでもエンディングノートというのはすごいですね。実際に、連れ合いも「(遺言のようなものが)ないとあとに残された者は困る」と言っています。

わが家では「三無主義=葬式はしない、墓をつくらない、骨を残さない」ということで散骨をすることになっています。

その散骨もひと握りずつ、あとに残った人間がその骨を粉にして由緒ある所に人知れず撒いていけば、誰にも迷惑をかけないし、目立ちません。私は30年前から「葬送の自由を考える会」のメンバーでしたから、その頃からこれをとなえていました。

そういう話をすると、連れ合いは(自分があとまで生きているつもりなのでしょう)「骨を砕くのはごめん」と言います。

私が「金づちでやればいいじゃないか」と言うと「そんなことは」と顔をしかめるので、致し方なく「オールドパーのウイスキー瓶の底は硬いんだよな。あれでこうやって砕いたらいい。ちびりちびり飲みながら」と冗談を言いました。

そんなわけで、いま、うちにはオールドパーの空瓶が2本、金づち代わりに置いてあります。

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